知りたい!“先進“不妊医療

妊娠率を上げ流産率を下げる、先進不妊治療検査情報・病院検索専門サイト

ERAは、他の検査会社で簡単にマネできる検査なのか?

ERAは他の検査会社で簡単にマネできる検査なのか-イラスト1

子宮内膜着床能検査ERA(Endometrial Receptivity Analysis) は弊社が独自に開発した検査です。2009年から特許を持っていますが、去年から名前も似ているER”??”検査が市場に出てきています。しかも1つではなく、複数出てきています。

特許侵害については触れず、技術的にERA検査と同等の検査を他の企業が開発できるのかどうかについて、お話したいと思います。

遺伝子検査は簡単にマネできるのか?

「遺伝子検査は簡単にマネできるものでしょうか?」この問いかけを明確に理解することは少し難しいかも知れませんが、これを考える上で大事なのは、世の中の遺伝子検査にはDNA検査とRNA検査の2種類しか存在しないということです。

世の中に出回っている遺伝子検査のほとんどはDNA検査

そもそもDNAとは私たちの体を構成するすべての細胞に存在し、このDNAの情報に基づいて体の細胞、器官、臓器が作られているため、「生命の設計図」とも呼ばれています。ヒトのDNAはほとんど共通しており、そのうち0.1%程度に違いがみられ、それが個人の多様性を生み出していると言われています。

この両親から受け継いだ生涯変わることがない個人の遺伝子情報、つまり体質を調べるのがDNA検査です。DNA検査では習慣病のリスク、薬の副作用の出やすさ、運動、代謝能力などがわかります。これにより、将来かかる可能性のある病気を予防したり、個人の体質に合う効果的かつ適切な薬を選択したりすることができ、最近では美容分野において肌の特徴などをみて化粧水を推奨するサービスもあるようです。臨床の応用としては、新型出生前診断や着床前スクリーニング、個別化医療のためのがん検査(がんの分類、予後、また治療方針の評価などの情報を得るための検査)がよく知られています。

これらのDNAを用いた検査は比較的に単純で検査原理が容易であり、メーカーから機器(次世代シーケンサー)と試薬を揃えて人員をトレーニングすれば、定性も定量も難しくないでしょう。DNA検査の後発品(模倣品)はハードルが低く、新しい検査が出てもすぐに後発品がでてきます。検査会社として区別化できるのは、世界規模の大規模な多国間臨床試験による有効性の検証があるかどうか、また検査結果に推奨される処置がしっかり記載してあるかなどにあります。

ほとんどコピーできない RNA検査技術

RNAを用いた検査は基本的に遺伝子発現解析になります。RNAは「生命の設計図」であるDNAの情報をもとに、我々の体を作ったり、動かしたり、生理状態を維持するために作られ、皮膚の細胞や筋肉の細胞、神経細胞など、その場で働く細胞の役割や時間によって、遺伝子のRNA発現パターンが変わります。

特異的なパターンを使って、逆に体の状態を推測することもできます。

ERAは他の検査会社で簡単にマネできる検査なのか-発現量の比較

例えば、状態1の発現パターンは正常組織、状態2の発現パターンはがん組織であれば、パターンを見てがんに罹患しているかどうか分かります。一方、複雑な体の働きであればあるほど、関わる遺伝子の数が多くなり、その解析もより難しくなります。

関わる遺伝子が数遺伝子程度であれば、パターンを見て分かるものもあります。このRNAの発現パターンを応用したものがERA検査なのです。
ERA検査の場合、10年前になりますが、開発当時はヒトの全遺伝子(約30,000個)のうち、238個の遺伝子が子宮内膜の着床能に関わっていることが分かったので、これらの遺伝子を用いて弊社は独自に子宮内膜着床能の検査を開発しました。

ERAは他の検査会社で簡単にマネできる検査なのか-子宮内膜着床能に関連する遺伝子群

200種類以上の遺伝子ともなれば、単純にパターンを見て推測できるものにはならず、AIを用いたビッグデータを扱う概念が必要になります。多くの遺伝子の発現量をみて、主成分解析などの統計学的手法を用いて専用の解析アルゴリズムを開発し、多くの臨床検体を使ってアルゴリズムをトレーニングして精度を上げてきました。

発現解析による遺伝子(RNA)検査がDNA検査より難しいのは、検査そのものではなく、解析です。弊社は8万以上の検体からアルゴリズムをトレーニングしてきたので、現在では12時間刻みで検体の状態を細かく分けられます。RNA検査における後発品は解析のハードルを下げるために調べる遺伝子の数を減らし検査機器を次世代シーケンサーからrt-PCRと呼ばれる簡易な機器にすることでコスト削減を図ったりしていますが、そのリスクとして解析精度もかなり落ちます。これはRNA検査である以上、避けようがありません。

精度の高い検査技術を提供したい我々の想い

小職は前職まで日本を含めたアジア各国の遺伝子検査会社やゲノム研究プロジェクトをサポートしてきましたが、やはり最も解析が難しいのは発現解析のRNA検査です。そのため、発現解析の検査自体がDNA検査に比べて種類が少ないのと、解析が難しいので検査の後発品はほとんどありません。

ERA検査は日本に導入してから二年経たずに200近くの施設が採用してくださいました。多くの反復着床不全の患者様に貢献し、国内のみならず、アジア、または世界中にも話題になっております。不妊治療にかかわる遺伝子検査を提供している他社が、戦略的に着床の窓の検査を開発することはとても理解できますが、ERAほどの精度を短時間で追いつくことはできず、まして遺伝子の数を落としたことで精度自体も落としたものを提供することは、カップルの大事な胚をリスクにさらすことにならないか心配でなりません。

ERA検査は「着床の窓」を特定するために弊社が独自に開発した検査であり、その精度や正確性も日々進化を続けています。正確で精度の高い「着床の窓」を特定するためには『アイジェノミクス社のERA検査』をお受けください。

関連記事

コメントする

コメント無し

コメント無し