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Vol 29:卵のベットに悪玉菌が存在したら|ラクトフローラで膣内環境を改善

Tiempo de lectura: 2 minutos
ラクトフローラ代表 遠藤先生

病院の先生方をゲストにお招きし、不妊治療の最先端医療技術についてわかりやすくお伝えしていきます。今週のテーマは「卵のベットにもし悪玉菌が存在したら」。

番組情報

放送分:2018年7月22日放送分
ゲスト:サンテ研究所 代表取締役 遠藤康浩 先生
テーマ:卵のベットにもし悪玉菌が存在したら

番組紹介

ここからのお時間は「妊活ラジオ~先端医療の気になるあれこれ」をお届けします。
最近「妊活」という言葉をよく耳にしませんか?
妊娠の「妊」、活動の「活」、ひとことで言えば文字通り「妊娠するための活動」という意味があります。
まさに妊活中のあなたに届けていく20分間です。

この番組では、ゲストをお迎えし、テーマに沿って不妊治療の最先端技術をご紹介していきます。
お話を進めていただくのは、スペイン発の不妊治療を専門とした遺伝子検査会社アイジェノミクス・ジャパンの、技術責任者であり、工学博士のトシさんです。トシさん、よろしくお願い致します。

番組内容

松岡: よろしくお願いいたします。今日のテーマは、「卵のベッドにもし悪玉菌がいたら」ということでお話をさせていただきます。ゲストの方は先週に引き続き、サンテ研究所の代表取締役の遠藤康浩先生です。どうぞよろしくお願いいたします。

遠藤: よろしくお願いいたします。

西村: さあそれでは、先週に引き続きましてスタジオにゲストの方、お越しいただいております。サンテ研究所の代表取締役の遠藤康浩先生です。よろしくお願いいたします。

遠藤: よろしくお願いいたします。

日本で購入できるプロバイオティクス

西村: 先週は女性用サプリメントのご紹介をさせていただきましたが、資料に細菌性膣症の女性、例えばおりものの臭いが気になる方とか、後は忙しくて医療機関をなかなか何度も訪問することができない方、それから、人工授精を行っている方。こういった方々がこの女性用サプリメントお勧めですよっていうお話ですが。いま最後にお伝えした人工授精を行っている方? こういった治療を行っている皆さんにもお勧めという理由はどんなところでしょうか?

遠藤: これは比較的最近の研究成果を用いた方法です。具体的にどういうことかと言いますと、これまでは子宮内は無菌と考えられていました。ただその一方で、遺伝子検査等で検査技術が進歩したことで、これまで以上に詳細に調べることができるようになりました。その結果、実は子宮内にも細菌が結構いるということが分かってきました。その中で一番重要な細菌というのが膣の場合と同じで乳酸菌(ラクトバチルス菌)です。一般的には子宮内の細菌の90%以上が乳酸菌(ラクトバチルス菌)ならば良好な環境と言われています。

松岡: 実際にその研究論文が、弊社アイジェノミクス社の研究者グループから2016年に出した報告です。乳酸菌(ラクトバチルス菌)が多い群、もう一つの方は少ない群の二つの群に分けています。その方たちの着床、妊娠の経過をたどっていって、さあどうだったのか、なんですが、乳酸菌(ラクトバチルス菌)が多い群、すなわち、乳酸菌率が9割以上の群が妊娠率、継続率ともに高い割合を示したという報告されています。

遠藤: 具体的な数字としましては、乳酸菌(ラクトバチルス菌)の多い群は妊娠成功率が70%、乳酸菌(ラクトバチルス菌)が少ない群は3割程度しかありませんでした。なおかつ、妊娠の継続率は乳酸菌(ラクトバチルス菌)の多い群が約6割、乳酸菌(ラクトバチルス菌)が少ない群は約1割しかないという、非常に大きな差が出ています。

西村: 本当に大きな数字でびっくりですね。

松岡: そうです、びっくりです。で、その中で乳酸菌(ラクトバチルス菌)が大事だということで弊社の方からそういった検査、乳酸菌(ラクトバチルス菌)がどの程度いるのかというパーセンテージで出す検査を開始しました。も乳酸菌(ラクトバチルス菌)が少ない場合は・・・。

遠藤: 女性用乳酸菌を服用することで、乳酸菌(ラクトバチルス菌)を増やすことが可能となってきます。

松岡: ・・・はい。ありがとうございます。

膣内に悪玉菌がいると何が起こるのか

松岡: では今日のテーマ、悪玉菌ですね。さっきは乳酸菌が多い少ないという話だったのですが、私たちこの検査をスタートさせてやっぱり見えてきたのは、乳酸菌(ラクトバチルス菌)の割合が少ない場合ということは、他の菌がいるのですね。その他の菌というものの中に、悪玉菌というのが見つかってきております。今日ちょっと、いろいろな悪玉菌がいたときの、どういった症状、炎症があるのかというところのお話を先生の方からお聞きしたいなと思っております。

遠藤: 一般的な症状としましては四つあります。一番目がpH(ピーエイチ)。通常、膣内は酸性ですけども、それがアルカリ性に近くなってくる。そうすると悪玉菌が増えている証拠の一つになります。pHがアルカリ性になると乳酸菌(ラクトバチルス菌)が成長しにくくなります。あと、アミン臭といって、これはお魚が腐ったような臭いがしてきます。その次が分泌物、すなわち、おりもの。おりものが白っぽくなります。医療機関で調べることなのですが、クルーセルという細胞があって、これは細胞のまわりに糸のようなものがあります。糸のようなものも実は細菌です。要するに悪玉細菌が膣の細胞に絡まりついているという状況になります。

松岡: その膣にある細菌たちがまた子宮の方に行ってしまう、ということなんですね。

西村: これ、自分で、女性自身が感じることっていうのはできる? 例えばかゆみが出るとか。

遠藤: それはそのときに増えている細菌の種類によって症状が、異なってきます。

松岡: じゃあ気付かない場合もある、と。

西村: も、あるかもしれない。

遠藤: おりものが非常に多い場合もあるし、臭いが強い場合もありますし、あるいはかゆみが出る場合もありますし、人によってそれぞれ異なった症状が出てきます。

西村: なるほど。

遠藤: 次に、ホルモンと乳酸菌(ラクトバチルス菌)の関係についてご説明したいと思います。特にホルモンとしては卵胞ホルモン、もしくはエストロゲン。

西村: エストロゲン?

遠藤: エストロジェンというのは通常、生理後から次の排卵までに上昇しますが、それで何が起きるかというと、膣内のpHが低下します。次にその膣内を覆っている細胞の中に栄養分が増えてきます。その栄養分が増えてくると、乳酸菌(ラクトバチルス菌)がそれを食べて増えますので膣の健康が維持されます。そのため、例えば高齢の女性で膣縮小というのがありますが、その場合はエストロゲンが減っています。そうすると乳酸菌(ラクトバチルス菌)のエネルギーの分泌が少なくなるので、善玉菌が減ってくるという状況が生まれます。

松岡: なるほど。先生、これは子宮内においてもその膣の環境の、例えばpHの弱酸性なものがより酸性になっていく過程がある中で、子宮の方はもうその影響はあるんでしょうか?

遠藤: 基本的に子宮内の細菌というのは膣内から移行して来ますので、間接的にもちろん影響して、相関しております。

松岡: なるほど、ありがとうございます。

西村: 「妊活ラジオ~先端医療の気になるあれこれ~」。今週は、先週に引き続きましてサンテ研究所の代表取締役の遠藤康浩先生がスタジオにお越しいただいております。後半もよろしくお願いいたします。

遠藤: よろしくお願いいたします。

西村: さて後半、トシさん。

細菌性膣炎と細菌性膣症の違い

松岡: 後半は、原因菌となる悪玉菌の話を突き詰めていきたいなと思うのですが。先生、細菌性膣炎というのと、細菌性膣症というこの違いというのはどういうふうに捉えたら良いのでしょうか?

遠藤: 細菌性膣炎と言えば、これはもう厚生労働省で決めた病気に分類されますけど・・・

松岡: 病気になる、と。

遠藤: ・・・膣症というのはその病気の前の段階なので、必ずしも病気ではないので、女性が医療機関に行っても治療の対象とならない場合もあります。

松岡: 例えば私たちの検査では悪玉菌も見る訳です。で、いなければいないで、検出できなければ検出できないということでいいのですが、検出されてもその量が出るのですね、何%とか。その割合が小さい場合とかもあります。すると、これはもう細菌性膣症、まあ実際には子宮内なのでちょっと変わっているかも知れませんが…。炎症の一歩手前だったりします。

遠藤: その場合、治療しなくても正常に戻る場合もあれば、治療しないことによってさらに悪化して炎症になる場合もあります。

松岡: これ、もしかして、あまり悪玉菌はそんなに多くない、と。存在はするのだけれども、治療を必要とするレベルかどうかのきわどいときは、先生のこの乳酸菌(ラクトバチルス菌)を服用することで、改善する場合も十分あるという。

遠藤: 症状がそれほどひどくないときには、女性用乳酸菌のみでも改善することがありますが、基本は抗生物質で悪玉菌を駆逐します。長期的には、乳酸菌(ラクトバチルス菌)を増やしていきましょうということを目指します。

松岡: なるほど。ちょっと私、勘違いしていました。だからやっぱり、存在するかといってそれがいきなりいたのではなくて、長い間そうやってその状態だったかもしれない訳で。

遠藤: はい、大丈夫です。

松岡: なるほど、勉強になります。ありがとうございます。

西村: そしてその、細菌性膣炎の方。こちらは具体的に、遠藤先生。

遠藤: 細菌性膣炎ということで細菌、という言葉が付いているのですが、そしたらどういう菌が原因ですか?って当然なると思うのですけど。通常、例えば肺炎等でしたらインフルエンザの菌とか肺炎球菌というのがあって。

松岡: そうですね、決まりますね。

遠藤: 検査で出てました、となるんですけども、細菌性膣炎の場合にはそのような一般的に検出されるパターンというのが決まっていません。

松岡: そしたら、その悪玉菌がどんどん増えて炎症になりました、っていうそのときの悪玉菌の種類というところは、今はまだよく分かってないその組み合わせというか、パターンというのはわかってなくて。

遠藤: これまでの細菌検査では感度が低いということがあって、今後は遺伝子検査等でかなり詳細に分かってくるのではないかと考えています。

松岡: そうですね、私たちの検査も確かに悪玉菌の方を網羅的に見て、どういった菌が何%かそれぞれ出すので、そういうパターンが分かってくればこういった炎症と、どれだけのどういった菌の、どういった種類の菌のパターンであれば、なになに炎症になっている割合が多いとか、そういったのが今後、分かってくる形になるってことですね。

遠藤: あるいは詳細な細菌パターンが分かれば、例えばどの細菌がおりも過多に結びついているとか、あるいは異臭にリンクしているとか、それらが分かれば適切な抗生物質を選択することが可能で、女性にとって福音になると思います。

松岡: とても興味深い話ですね。

細菌性膣炎は再発の可能性が非常に高い

西村: 膣炎は再発もするのですか?

遠藤: 一般的に非常にしつこい病気になって、抗生物質で治療を受けてもまた再発する場合がかなり高いです。再発率は、50%以上とも言われています。

松岡: とても高いですね。治療に難渋するのですね、それはなぜですか?

遠藤: 一番の原因として、バイオフィルムが形成されている可能性があります。バイオフィルムというのは、例えば皆さんが朝起きたときに歯茎がちょっとぬるぬるしたりとかする場合があると思うのですが、そのようなものを想像して下さい。あれが膣の中にできてしまうと抗生物質が内部に届かないので、細菌が残ってしまいます。すると、抗生物質療法が終わると、すぐにまた悪玉菌が増加して、症状が再発する。そのバイオフィルムを完全に取り除く方法がなかなか無いために、先生方は難渋されています。

松岡: なるほど。じゃあ本当に、そういったバイオフィルムが形成されている場合は、それをなんとか治療しないと膣がきれいにならないし、子宮の方も常にそういった隣り合わせになるのでなかなか難しいという、ことですね。

遠藤: その場合、人肌に温めた洗浄液で膣洗浄を実施して、強力なベンザルコニウムとかイソジンを併用するしか方法がありません。その場合、乳酸菌が減少しますので、その後、乳酸菌は増えるように頑張る。

西村: 婦人科に何度も足を、治療をしたのにまた再発してしまう。通うのがなかなかこう、ね。

松岡: なってきますよね。

西村: 婦人科に足を向けるのもどきどきしてしまう、という女性の方も結構いらっしゃるので、でもそれはもう忍耐強く通われることが重要ということですよね。

遠藤: そうですね。あとは、自宅でできるという方法もいくつかあります。簡単な方法としては、先週もご説明しましたが、できるだけ通気性の良い服装をする。食生活を改善して免疫を高めることも大事です。

西村: 食生活。具体的に何を採るとよろしいですか?

遠藤: 例えば、生きた乳酸菌が含まれたヨーグルトを食べると効果があるというのは分かっています。あとは、アロエ。

西村: アロエ。じゃあ、アロエヨーグルト!

松岡: アロエヨーグルトが今、最高。朝食べましたよ(笑)

遠藤: はい、二重の効果でとってもいいと思います。なぜかと言うと、細菌性膣炎の原因って結構、腸内細菌が多いため、アロエを食べると腸内をきれいにしますので、間接的に効果が期待されます。

西村: へえー。積極的に食べていきたいですね。

遠藤: あと、薬局等で売っている膣洗浄液で、ご自身で洗浄されることも効果が期待できます。

腸内環境が膣内にも影響

西村: 今ね、ヨーグルト。特にアロエヨーグルトも良いよ、なんてお話もありましたけども、口から摂取したものがなぜ効くのかな、っていうのが少し疑問として湧くのですが、遠藤先生。

遠藤: まず病気の原因を考えると、細菌性膣炎では検出される菌は腸内細菌が中心です。ということは、腸内細菌が膣に移行している。どうやって移行するかというと、肛門のところから膣までの部分をデリケートゾーンと言いますが、その部分を介して細菌が移動しています。そのため、悪い細菌と同時に善玉の乳酸菌も内服することで、移行していきます。

松岡: なるほど。じゃあ腸から治して、改善して、膣の方も改善する、と。時間はかかるけれど、それが本当の根本的な治療になる、と。

遠藤: 腸の方を改善しないとまた再発してしまう、ということになります。

西村: それではお時間となりました。今週はアイジェノミクス・ジャパン技術責任者のトシさん、そしてサンテ研究所の代表取締役、遠藤康浩先生とお話を進めてまいりました。最後に遠藤先生、リスナーの皆さまにメッセージお願いします。

遠藤: 今回はどうもありがとうございました。例えばおりものの調子が悪い、あるいはアイジェノミクスさんの検査で善玉菌が少ない場合には女性用乳酸菌を使ったりとか、衣服に気を付ける、あるいは食事環境を改善する、総合的な形での対応をお願いします。

西村: ぜひ皆さん検索してみてください。それではトシさん、遠藤先生、ありがとうございました。

(二人): ありがとうございました。

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