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不育症|不妊症との違いは?不育症検査の種類と検査スケジュール|峯レディースクリニック 峯克也先生

FM西東京にて毎週あさ10:00~放送中の「妊活ラジオ~先端医療の気になるあれこれ」。毎週さまざまな先生方をゲストにお招きし、不妊治療の最先端医療技術についてわかりやすくお伝えしていきます。

番組内容

2020年3月15日放送分

トシ: 今日も峯レディースクリニックにお邪魔をして院長、峯克也先生のお話をお聞きいたします。今日のテーマは「不育症について」です。峯先生、よろしくお願いいたします。

峯: よろしくお願いします。

西村: 自由が丘の本当にもう、目の前。このおしゃれな街にパッと来たときに、すぐ看板が見えるという。すごく近い場所にあるなという印象だったんですけれども、この峯レディースクリニック、スタッフの皆さんどれぐらいいらっしゃるんですか?

峯: 全員で14人、スタッフがおります。受付のスタッフ、看護師、看護助手、あとはこういった不妊クリニックで特徴的なのは培養士がおります。それぞれ患者さんのことを第一に頑張ってくれてる、手前みそなんですが、患者さん思いの良いスタッフばかりが集まってきてくれてます。

トシ: 今週は、不育症についてお話を伺いたいと思っています。よく不妊症というのがまず先に入ってきて、その後に聞くのが多分、不育症という流れかと思うんですけれども。不育症についてまずお話しいただけますか?

不育症と不妊症の違い

峯: 不妊症と不育症、言葉が似てるんですけれども、まったく違う病気になります。なかなか妊娠しづらい、妊娠するまでに時間がかかるのが不妊症になりまして、不育症というのは妊娠はするんですけれども、残念ながら途中で流産や死産を繰り返してしまう方、その方を不育症といいます。
 不妊症と不育症は別なものなので両方合併することもありますし、どちらかになって様子を見てたらどちらかも合わせて併発してしまうということもあります。

トシ: 両方のケースもあるというのは、なるほど。そしたら、まずは不妊だと思って患者さんが来られますね。で、先生の話を聞きながら、先生が「あなたは不育症ですよ」と言う判断って、どのポイントなんですか?

峯: 連続して2回以上初期の流産を繰り返す方、あるいは妊娠の10週以上になったところ、初期の流産があまり起きなくなったところ以降で原因が明らかではない死産や流産を経験した方は不育症の疑いが強い、ということになります。

トシ: 不妊症であるけれども不育症である、というのがそこで分かってきて、その後の治療の方針としてどういった流れになるんですか?

不育症検査の種類と検査スケジュール

峯: まずはしっかり検査をする、ということになります。流産を繰り返すとどうしても妊娠したい、赤ちゃんが欲しいという気持ちと、妊娠してもまた同じことが繰り返されるんじゃないかという不安がないまぜになって、非常に皆さん不安感が強くなってしまうんですね。
まずはこの流産、2回以上の流産やその原因不明の死産などが偶発的に起きたものなのか。リスク因子というんですけれども、何か原因があったのではないかということを血液検査や超音波の検査、子宮鏡というような画像の検査で推測、判断することができるんですね。検査することができるんです。まずはしっかり調べるということが、次に対しての勇気につながるんじゃないかと思ってます。

トシ: いろんな検査があると思うんですが、今挙げられた3つの検査っていうのを実際に受けたとして。どれぐらいのスケジュールというんでしょうか、結果が出るとか。例えばまず、そういった不育症かもしれませんねと、リスク因子を調べましょうとなったときに、それらの検査を受けますというのを1回の来院で受ける形になりますか?

峯: その方が生理が再開しているかどうかによっても変わってくるんですが、流産をしたばかりの方の場合はまだ妊娠という影響が体に残っていますので、一度生理が来て体がリセットされているのをお待ちいただきます。
血液検査や子宮鏡、超音波の検査などは数回の来院で済みます。ただ、特殊な検査も含まれますので、結果が出るまで3~4週間ぐらいいただくことがあるので、最初の結果までは1カ月ぐらいお時間をいただくようになります。ただ、結果によりましては再検査が必要な項目もありますので、そういった項目が陽性だった方は1カ月半ないしは3カ月ぐらい経ってからもう一回検査をしましょう、とお声をかけることもあります。

トシ: だからこそ、いち早く来ていただく。先週の話ともつながるんですけれども、ハードルを下げてブライダルチェックという形で来ていただくことで、より早くそういったのを発見できれば、ということが入っているんですね。

峯: そうですね。お話を伺うと、そういえば昔に流産を経験してましたって方もいらっしゃるので。数年前であれば、数回流産を繰り返しても次は良いことがあるはずだから様子を見ましょう、とお話ししていた時代も、本当に数年前まではあるんですけれども、2回以上繰り返した場合はしっかり検査をすることで、次に良い結果がより早く精度を高めて赤ちゃんを授かることをトライできるようになってますので、ぜひ検査を受けていただきたいと思っております。

流産に関わりの深い検査項目

トシ: その検査の中で一番高かった検査ってありますか? リスク因子として。

峯: 抗リン脂質抗体といって、血液が固まりやすくなるような体質を持っている方は流産を繰り返しやすいと言われてます。そういった項目は見つかることが多いです。ただ、実は4割ぐらいの方はいろいろ検査をしても何も見つからない、という方がいらっしゃいます。

トシ: 4割が、そうなんですね。抗リン脂質抗体ですか。その他といったらどのようなものがあるんですか?

峯: そうですね、糖尿病ですとか甲状腺の異常。そういった内科の病気を知らずに持っていらっしゃる方ですとか、あとは子宮の形が少し他の方と違って血流などが悪くて流産しやすい方。あとは、染色体という体の脊髄にあたるようなものに少し変異、バリエーションと言ったら良いでしょうか、ズレのようなものがあって流産を繰り返しやすい方もいらっしゃいます。

トシ: 染色体の話が今出たので。私たちの方もようやく今年1月から、日本産婦人科学会の方がPGT-Aの特別臨床研究というのをスタートしましたね。この中で私たちも検査会社としてですが、PGT-Aという染色体の検査の提供をスタートしました。
 スタートしだして分かってくることというのは、ちょっと話がそれますが、海外では一般的である検査が日本ではようやく始まったところなので、どれだけのニーズがあるのかっていうのを、これから見えてくるかなと思っているけれども、でも期待は高い印象はありますね。

峯: そうですね。当院でもPGT-Aは認可に向けて今、申請を出しているところになります(2020年3月時点)。PGT-A、海外では一般的ですが、日本は非常に、おっしゃるとおり慎重な風土、お国柄を感じます。それはそれで日本の良さもあるのではないかと思います。
ただ、PGT-Aをやることでより早く妊娠ができる方、あとはつらい思いをしなくて済む方はある一定数いらっしゃると思うので、当院でもぜひ積極的にやっていきたいと思ってます。

トシ: 不育症、私も想像していて。奥さまが妊娠された。で、喜びますよね。喜んでいた中で数週間後に流産してしまった。そういったときにやっぱりすごく悲しい、落ち込みますよね。不育症の方ってなると、それを繰り返すということになりますよね。その辺の気持ちの維持って大変なものがあると思うんですよね。そういった患者さん、おられますよね?

峯: はい。嬉しいの後にすぐ悲しいが来てしまうので、世の中にあるつらいことの中でも本当につらいことだと思います。ただ、つらいことだからこそ、次にどうしたら良いかしっかり検査をしていただいて、必要な治療があればそれを次の妊娠のときには早期に治療、導入したいと思っています。

「テンダーラビングケア」と妊娠率

トシ: これ実際、患者さまの中には検査ばかりでなかなか移植につながらない、という話も聞いたりするんですけれども、でも検査ってやっぱりすごく大事で。それが遠回りに見えるけれども実は近くて。そういう話ですよね。

峯: そうです。もし赤ちゃんになれる受精卵が体外受精でもおなかの中の受精でもあるのであれば、他の要因はなるべく取り除いて、一生につきその受精卵はそのカップルにつき1回しか無い受精卵になる訳なので、同じ受精卵は二度と無い訳ですからね。他の要因は万全を期して妊娠に臨んでもらうのが僕は一番安心だと思ってます。

西村: そして、女性としてもちろんパートナー、ご主人にその悲しみを、どうしようって一緒に寄り添っていただくというのはもちろんだと思うんですけど、やっぱり先生だからこそ患者の皆さまは言える悲しみとか苦しみとか、ご相談というのも多いんじゃないかなって。私だったらそうだと思います、実際。

峯: ぜひお話していただければと思います。なかなか流産は、偶然起きる、偶発的な流産は何をやってもブロックできない流産というのはどうしてもあるので、いろいろな検査、治療をしても必ずしも100%の保証は無いんですが。
なので、そのお話をすると毎週毎週皆さん本当に不安が大きいと思います。その不安を全部解消することはできないんですけれども、一人で抱えているよりも旦那さんとお話する、あるいはわれわれとお話することが安心につながるんですね。それをテンダーラビングケアと言うんですけど。

西村: へえー。テンダーラビング、ケア。

峯: 妊娠の初期は、診察の間隔って数週間空けたりするのが通常なんですが、毎週通っていただきます。毎週通って超音波を見て赤ちゃんの状態を確認して、お話を聞く。ただそれだけなんですけれども、皆さんの不安を聞かせていただくことで少しでもその気持ちが楽になれば、と思ってやっています。
 実際、効果はありまして。何も検査や治療をしなくても、実は6割ぐらいの方は次の妊娠がうまくいくことが知られています。テンダーラビングケアを併用して、さらに治療が必要な方は必要なお薬などを使うとそれが7割前後ぐらいまで、10%上がることが知られているので、ぜひお話を聞かせていただいて不安が解消できればと思っています。

西村: やっぱり、心の中でずっとモヤモヤ、どうしようと思うより、誰かに聞いてもらう安心感ってすごくありますよね。

トシ: 少しのことだけども、全然違うんですよね。

峯: そうですね。お家でやっぱりずっとこう、大丈夫なのかしら? っていうのが1週間、2週間って重なっていくと、やっぱり体が良くない方向に向かっていってしまうようで。例え1週間に1日お話させていただくだけでも実は効果があるってことを、ぜひ皆さんに知ってもらいたいです。

トシ: 私よく妊娠されている方のブログを拝見する機会があるんですけれども、やっぱり不安になってらっしゃるのをよく目にします。そういうのを見ると、今お話を聞いて、そういったケアがあるのを僕、知りませんでした。
峯先生のクリニックはオンライン診療もそうですけれども、すごく新しいものを導入しているな、という印象が強いです。

峯: ありがとうございます。

トシ: これはやっぱり先生が? どこでそういう情報取ってきてるんですか?

峯: そうですね。オンライン診療に関しては男性に直接結果を、不妊治療にしても不育治療にしても、何か男性の検査をしたら奥さまに伝えるのではなくて男性に直接伝えたいと思ってました。そのときに、なかなか何度も来院するのが男性は大変な方が多いので、オンライン診療であればお話が直接できるなと考えたので。たまたま知ったんですが、すぐ導入しようと思いました。

トシ: すごい画期的だと思います。
 流産は予防できるのかっていうところは、やっぱり聞きたい一つでありますね。

予防できる流産はある

峯: 予防できる流産はあると考えております。偶然に起きてしまう異常が、たまたま受精卵に起きてしまうとそれは助けてあげることはできないんですが、先ほどお伝えしたような抗リン脂質抗体ですとか、何か他の因子で起きる流産というものはブロックができる、予防ができると考えております。
 実際、必要な方に必要なお薬を使うと、先ほど6割の成功率だったのが7割、8割と上がることが知られているので、ぜひ次に向かう気持ちを、勇気を持っていただいて、まずは検査を受けていただければと思います。

トシ: やっぱり勇気をもって、っていう。1回流産されたとき、もしくは2回流産されたときにですね、なかなか次へってところで、やっぱり3カ月、半年、長かったら1年ぐらい心の準備ってのは必要だったりします。その間にもどんどん卵巣、卵子の質は時間が経っていってしまう訳でして。そういった中で勇気をもってこういった検査を、先生と共に話を聞いて、安心して受けていくっていう。すごく大事ですね。

西村: さあ、2週にわたって峯レディースクリニック院長の峯先生にお話を伺ってまいりました。先生、最後にリスナーの皆さまに、それから患者の皆さまにぜひメッセージをお願いいたします。

峯: いろいろな患者さまの治療をさせていただいてまして、やっぱり思うことは、早くかかっていただくといろいろなことが選択肢が広がるっていうのは常に印象を受けてます。ですので、とにかく相談に来ていただければ、その取っ掛かりがブライダルチェックでも不妊相談でも構いませんので、一度足を運んでいただければと考えてます。
あとは、患者さま、皆さん、大変ストイックで真面目な方が多い印象です。思いどおりの結果が出なかったときに、私の生活が悪かったんですかねとか、もうちょっとここを守ってれば、という声をよく聞くんですけれども、ぜひ自分が頑張ったっていう思いを、むしろ私は頑張ったんだってご自身を認めてください。治療の結果が出なかったのはむしろわれわれを責めていただいて結構だと思うので、ご自身のことを、頑張ってる二人の、ご夫婦のことをぜひ認めていただいて、何か気分転換にお二人で食事に行くとか、そういっためりはりを持って治療に向かっていただければと思います。

トシ: もう、泣けてきた(笑)

西村: 今、なんかジーンと(笑) どうしても皆さんご自身が、私たちの何かが、っていうふうに思われる患者の皆さまに、すごく暖かいメッセージを先生、ありがとうございます。

峯: あんまり言わないんですよね、患者さん。もっとうまくいかないと何が、っておっしゃるかと思うんですけど、意外とやっぱり。

トシ: 患者さんね、そう。なんか聞きづらいとか。先生がお忙しいからちょっと質問を控えたり、とかいう声も実際、検査会社に対して言ってたりするんですね。でも、先生は聞いてくださる。

西村: ぜひお話だけでもね。峯レディースクリニックの峯先生に少しでも心を解放して、お話伺っていただいても良いんじゃないでしょうか。
2週にわたってご出演いただきました。峯レディースクリニック院長、峯克也先生でした。ありがとうございました。

峯: ありがとうございました。

西村: さて、お時間となりました。今日はアイジェノミクスのトシさんと、峯レディースクリニック院長、峯克也先生と一緒にお届けいたしました。

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