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Vol 27:子宮内フローラ(細菌叢)って?~ラクトバチルス菌で着床率アップを目指そう~

Tiempo de lectura: 3 minutos
アイジェノミクス社内

病院の先生方をゲストにお招きし、不妊治療の最先端医療技術についてわかりやすくお伝えしていきます。今週のテーマは「着床の窓『ERA検査』に続く! / 新しい検査『EMMA(エマ)』『ALICE(アリス)』が登場 / 子宮内の環境・乳酸菌(ラクトバチルス)が大事!」。

番組情報

放送分:2018年7月8日放送分
ゲスト:
テーマ:着床の窓『ERA検査』に続く! / 新しい検査『EMMA(エマ)』『ALICE(アリス)』が登場 / 子宮内の環境・乳酸菌(ラクトバチルス)が大事!
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番組紹介

ここからのお時間は「妊活ラジオ~先端医療の気になるあれこれ」をお届けします。
最近「妊活」という言葉をよく耳にしませんか?
妊娠の「妊」、活動の「活」、ひとことで言えば文字通り「妊娠するための活動」という意味があります。
まさに妊活中のあなたに届けていく20分間です。

この番組では、ゲストをお迎えし、テーマに沿って不妊治療の最先端技術を紹介していきます。
お話を進めていただくのは、スペイン発の不妊治療を専門とした遺伝子検査会社アイジェノミクス・ジャパンの法人代表であり、理学博士のアンディさん、技術責任者であり、工学博士のトシさんです。今日も、先週に引き続きまして、日本橋、人形町にありますアイジェノミクス・ジャパンにお邪魔してます。皆さん、よろしくお願い致します。

番組内容

(全員): よろしくお願いします。

アンディ: 西村さん。今週も、先週の引き続きで弊社の人形町のオフィスで収録します。

西村: はい、よろしくお願いします。トシさん、人形町のオフィスの中をリスナーの皆さんにご紹介いただけますか?

松岡: 私たちのフロア、部屋としては五つあります。一つはアンディさんの社長室というか、部屋があります。

西村: なんで恥ずかしがってらっしゃる?

アンディ: そこ、言わなくてもよかったんじゃ(笑)

(一同、笑い)

松岡: で、三つはラボになります。実際に検体を受領する部屋。もう一つは、受領した検体を処理する部屋。処理する部屋は二つあって、一つは大事な部屋です。きれいな状態でないといけない部屋。もう一つの方はまあ、きれいなんですが、そこまで気を使わなくてもいいきれいな部屋があります。最後の一つが、スタッフの皆さまがみんなでデスクワークなり仕事をしている部屋になります。

西村: はい。それでは先週に引き続いて・・・

松岡: すいません、ちょっと一つ忘れてました。

西村: ・・・忘れてました?

松岡: この会議室です。だから、六部屋ですね。ありがとうございます。まあちゃんと。

西村: ちょうどいい指摘をね。

松岡: いつもそうです、助けてくれてます。

西村: 助けてくれる、そんな、先週にもご登場いただいた三名の皆さんに今日もご登場いただきたいと思います。お一人ずつお願いします。

市川: こんにちは、市川恵理子と申します。ラボチームをやらせていただいてます。

千葉: こんにちは、カスタマーサポートを担当しております、千葉幹子と申します。よろしくお願いいたします。

山口: こんにちは、カスタマーサポートの山口希美子と申します。よろしくお願いいたします。

西村: よろしくお願いいたします。さて今日は三人にもご登場いただきながら、はい。

松岡: 今日は子宮内膜、子宮内の環境ですね。もう少し詳しく話したいことがあって。私たち、メインの検査は着床の窓の時期を知ることができるERA検査、これがメインで各クリニックさま、各患者さまにご利用いただいているんですが、例えば皆さん。クリニックの先生が患者さまに対して、もしかしたら着床の窓がずれているから胚移植をしてもなかなか着床、妊娠に至らないんじゃないか、ということでERA検査をご利用いただいて、もし検査結果がウインドウがずれてません、となったら「おっ」て思いますよね。むしろずれてた方が、それが原因だったんじゃないかって考えられるので。
それがもし、ちょうど、窓がずれてませんでしたよ、ってなったときの、ここでじゃあ他に何か原因があるのかなというところで。ここから子宮内における細菌、言ったら環境ですね。どういった細菌の環境(子宮内フローラ)があるのかっていうのを今日ちょっとお話ししたいな、と思っているんです。

西村: 皆さんお勤めになられてていろいろご存じのこと多いと思うんですけども、子宮内の菌に関してとかっていう知識、どのぐらい私はあるのかなと思うんですが。山口さん、いかがですか?

山口: 全然分からなかったです。

西村: 千葉さんはいかがですか?

千葉: 私もアイジェノミクスに入ってから知りました。子宮内に菌が存在する、ということ。

西村: そうなんですってね。市川さん?

市川: 私はもともと病院に勤めていて細菌培養の検査もしていたので、細菌に関しては体じゅういろんなところに存在する、ということは知ってました。

西村: 子宮も例外ではないということなんですよね。

松岡: そうですね。実際、少し前まで子宮の中は無菌だと思われてたんです。今現在、実際先生によっては「いや、無菌だよ」と言う先生もいらっしゃるのは事実です。「えっ、菌いるの?」って驚かれたりするのも事実です。それがようやく次世代シーケンサというDNAの配列を読む機械が出てきて、ここ数年で無菌では無かったと、菌がいたんだと。じゃあどんな菌がいたんだとか、そういった環境がテーマに、トピックとなって研究されているようになりました。

西村: 千葉さん、ご質問ございますか?

千葉: はい。トシさん、実際どのような菌が存在しているんでしょうか?

松岡: 分かっていることというか、あった方がいい菌というのがあって。これは乳酸菌(ラクトバチルス)になります。これもう本当、おなかの腸と一緒ですね。乳酸菌(ラクトバチルス)が9割以上ある方が、多ければ多いほど着床、妊娠に関しても良い影響があるというのがいま分かって。これも弊社の研究結果と論文として、ちょうど一、二年前に報告させてもらったものがあるんですが、乳酸菌(ラクトバチルス)が多いと着床妊娠率というのが良い、効果があることが分かっています。

山口: 良い菌というのはどんな菌なんですか?

松岡: それが乳酸菌なんです。

(一同、笑い)

山口: あっ、ごめんなさい。悪い菌っていうのはどんな菌があるんですか?

松岡: じゃあ、ここはちょっと市川さんから答えてもらいましょうか。

西村: 市川さん、お願いします。

市川: 例えば大腸菌って聞いたことありますよね。食中毒の原因なんかです。そういった大腸菌みたいな菌、いわゆるおなかの中にいる菌、ばい菌ですね。そういうのが子宮に存在することがあります。というのも、便だとか尿だとか近い部分にあるじゃないですか。そこから膣に入って、潜り込んでいって定着することがあります。主な菌としてはそういう大腸菌ですとか、有名なところで言うとスタフィロコッカス菌。

山口: なに?

西村: 私も思いました、なに? って。山口さんと同じように思いました。もう一度。

市川: スタフィロコッカス、って有名じゃないか。

松岡: いや、有名ですよ。

市川: ブドウ球菌。

千葉: ブドウ球菌は知ってます。

市川: とか、連鎖球菌と呼ばれるものとか。あと、腸球菌と呼ばれるもの。そういったものが子宮の中にいては良くないものになります。

松岡: こういった、いま紹介いただいた菌がいると炎症の原因になってしまうんです。それが慢性の子宮内膜炎になるんです。こういった慢性子宮内膜炎があるとやっぱり着床しづらいです。さっき乳酸菌の話しましたけども、なぜ乳酸菌が良いのかなんですが、乳酸菌って、酸が付いてます。酸を出すことで悪い菌がそこで成長できないようにするんです。なので、多い方が良いということなんです。

市川: 今まで細菌を検出する方法っていうのは培養する方法、菌を育てて増やしてどんな菌なのかを見つけるっていう方法だったり、子宮鏡で炎症があるかどうかを見る方法だったり、組織を採って顕微鏡で覗いて見てみる、っていう方法が一般的だったんですけれども、それだと培養で出てこない菌っていうのが結構いっぱいいるんです。普通の検査室の環境では検出できない菌というのがたくさんいます。それを次世代シーケンサ、NGSという新しい機械を導入することによってその菌が検出できるようになって、それでどんな菌がいるんだろう、っていうのが分かるようになってきました。

アンディ: そうですね。検査のスピードが速くなり、存在してる菌が分かってくるので、次の処置をどうするかが分かってくるんです。乳酸菌は善玉菌であると考えていて、酸性の環境では病原菌が入りづらいから炎症も起きづらいんです。ただ、乳酸菌が足りない場合。いま海外では面白いことに、乳酸菌が付いているタンポンを使うんですよ。

西村: えー。

アンディ: まあ、タンポンだけじゃなく、膣剤の形でもあるんですけど。タンポンの場合、月経の最初の三日間、朝・昼・晩で三回処置して、測ってみると乳酸菌が極めて低い環境から変わってきて戻ってきますから、妊娠しやすくなるんです。
例えば悪玉菌の病原菌が入っている場合、それが分かったらどうするか。その場合はもちろん抗菌剤の投与です。この菌にはどの抗菌剤が効くか、というのはそれぞれ違うんです。抗菌剤無しでも乳酸菌タンポンで治せる場合もあります。それぞれの場合によって、弊社の検査では結果報告に推奨が全部出てきますので、それは患者さんにとっては非常にグッドニュースかなと思います。

西村: さて、後半は新しい検査のご紹介をお願いいたします。

松岡: 新しい検査。といっても、ERA検査は着床の窓を見つける。そして先ほど前半でお話しさせていただいた子宮内の環境、細菌の環境を見るEMMA(エマ)という検査と、ALICE(アリス)という検査が出ました。この検査は、子宮内の細菌を網羅的に調べる。どんな菌がいるんだろうか、悪い菌がいるのか、乳酸菌がどれぐらいいるのか、その菌の特定と割合を調べます。
これによって、ERAの検査のついでに出来ちゃう検査でもあるので、二回検体を採る必要は無くて、ERAの検体そのものから同時にEMMAALICEの検査が出来ちゃうものになります。着床の窓はERAで見て、EMMAALICEの検査で菌叢(きんそう)、どんな細菌がいるのかというのを見ます。この検査で乳酸菌の割合が何%ぐらいいたのかどうなのか、というのを見るのと同時に、では悪い菌はどういったものがいたのか、もしくはいなかったのか、というあたりを全部調べます。
もし、先ほど前半でもお話しありましたけど、乳酸菌が少なければ、乳酸菌の付いたタンポンであり、膣剤でありっていうのが処置の方法としてあります。悪い菌があった場合は、それに対する抗生剤を投与して治してからという、そういった推奨の参考とコメントが載ります。なので、ドクターと一緒に相談しながらそういった治療を進めていただければ必ず着床、妊娠の可能性は高まります。

西村: アンディさんもこの検査に関する期待というか。

アンディ: 期待、そうですね。今まで胚の異数性だけの検査が知られていて、その子宮側の方はうちのERA検査で窓が分かったんです。ただ、窓はあくまでも体内のホルモン、黄体によって体の対応が早いか遅いかで、窓が開くのが早いか遅いかっていう検査なんですが、あくまで内因的な要素です。外因的な環境としてはやはりその菌の検査が大事です。
実は、弊社の本社でも科学の責任者が外来を診てるんです。彼は何回か、着床の窓はあってるのになかなか着床しない、妊娠しない患者さんを診ており、この菌の検査をしたことで乳酸菌が足りなかったり、もしくは病原菌が入っていることが分かり、それをちゃんと処置することでなかなか妊娠できない患者さんが妊娠したんです。妊娠して、経過も非常に良い、ということがあったので、この検査をロンチしました。

西村: そしてこのラボチームでお勤めでいらっしゃる市川さんも、新しい検査方法がいろいろ増えてると思うんですけれども、そこに関する期待というか思いはございますか?

市川: そうですね。ERA検査でなかなか妊娠しない方っていうのがやっぱりいらっしゃるので、そういう方にとって新たな夢を与えられるような検査だったら、それはすごい、私たちとしても嬉しい検査だと思っています。

西村: 日本橋、人形町にございますアイジェノミクス・ジャパンにお邪魔させていただいたんですが。カスタマーサポートをされていらっしゃる山口さんと千葉さんにも、ぜひリスナーの皆さんにメッセージをちょうだいできればな、と思います。山口さん、まずはお願いします。

山口: 今月からERAに加えて、EMMAALICEがロンチされました。こちらの方でますます妊娠率が高まることを私たちも期待してますので、ぜひご利用ください。

西村: ありがとうございます。そして千葉さんもお願いします。

千葉: ERAに続いてEMMAALICEの方も新しく検査に加わりましたので、こちら三姉妹というふうに、TRIO(トリオ)検査と呼ばせていただいております。ぜひ皆さんがご利用いただいて、妊娠率の向上に尽力できればと思っております。よろしくお願いいたします。

西村: ありがとうございます。心強いメッセージを、アンディさん、トシさん。いただきましたね。

アンディ: そうですね。新しい検査でこれからも日本の少子化問題の解決に貢献していきたいと思います。

松岡: ぜひ日本、また、アジア全般ですね。貢献できればと思います。

西村: はい、ありがとうございます。そして、この番組はポッドキャストページからも後日お聴きいただけますので、ご出演いただいた皆さん。放送ではもちろんでございますけれども、この放送を多くの方々がお聴きになりますよ。

(一同、笑い)

アンディ: 宣伝してください。

西村: 今日はアイジェノミクス・ジャパンからお届けさせていただきました。ありがとうございました。

(全員): ありがとうございました。

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2件のコメント

武村花奈

2019年10月21日 14:30

乳酸菌タンポンはどこで手に入りますか?

Igenomix Japan

2019年11月20日 14:34

ご質問ありがとうございます。乳酸菌のタンポンについて、海外ではAmazonなどで購入できるようですが、現在のところ日本国内では患者様が直接購入する手段はない状況でございます。弊社ではEMMA検査で乳酸桿菌が少なかった患者様に対して、乳酸桿菌の含まれる膣剤を推奨しており、オンラインでご購入できるラクトフローラ社のラクトフローラ「フォルテ」というサプリメントをご紹介させて頂いております。妊活ラジオにてラクトフローラの代表取締役、遠藤康浩先生をゲストにお招きした回もございますので、是非ご覧になってください。卵のベットに関するお話