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Vol 31:アジアの不妊治療 その1

Tiempo de lectura: 2 minutos
アンディさん、ハンスさん

病院の先生方をゲストにお招きし、不妊治療の最先端医療技術についてわかりやすくお伝えしていきます。今週のテーマは「アジアの不妊治療 その1」。

番組情報

放送分:2018年8月5日放送分
ゲスト:
テーマ:アジアの不妊治療 その1
FM西東京のページ:こちら

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番組紹介

ここからのお時間は「妊活ラジオ~先端医療の気になるあれこれ」をお届けします。
最近「妊活」という言葉をよく耳にしませんか?
妊娠の「妊」、活動の「活」、ひとことで言えば文字通り「妊娠するための活動」という意味があります。
まさに妊活中のあなたに届けていく20分間です。

この番組では、ゲストをお迎えし、テーマに沿って不妊治療の最先端技術をご紹介していきます。
お話を進めていただくのは、スペイン発の不妊治療を専門とした遺伝子検査会社アイジェノミクス・ジャパンの法人代表であり、理学博士のアンディさんです。そして、ラボサイエンティストであり、生物工学博士のハンスさんです。お二人とも、よろしくお願い致します。

番組内容

(二人): よろしくお願いします。

アンディ: 今日のテーマは『アジアの不妊治療 その1』です。

西村: さあ、今週も始まりました『妊活ラジオ~先端医療の気になるあれこれ~』。まずはアンディさん。先週、先々週とこの番組ね、トシさんにバトンタッチして、アンディさんは海外を飛び回ってたと伺いましたけれども。

アンディ: そうですね。先週は東南アジアに行って来たんですよ。タイ、その次マレーシア、それからシンガポール。三カ国に行って帰って来たんです、一週間のうちに。

西村: 本当、飛び回るとはまさにこのことで(笑)

アンディ: そうなんですよ。

西村: 行かれて、せっかくの海外、お仕事とはいえ、食べ物は何がおいしかったですか? (笑)

アンディ: 食べ物? 食べ物はもう、東南アジアおいしいですよね。タイだったらトムヤムクンとか、グリーンカレーとかおいしかったですね。

西村: あ、グリーンカレーね。じゃ、ココナッツが入ってる。

アンディ: そうですね。それはすごいご飯が進むんですよ。

西村: 日本のお米とやはり違って、タイ米、パラパラした。

アンディ: そうですね、ちょっと長い米で。で、マレーシアとかは結構、中華系の食べ物がおいしいんですよね。ただ、色が黒いんですよ。黒酢とか使ったりしてるから。おいしくって。まあ、現地の人によるとあんまり体に良くないかもしれない言ってはいるんですけどね(笑)

西村: でもお酢って聞くとね、黒酢って体に良さそうって思っちゃいますけれど。こってりなのかしら? あと。

アンディ: そうですね、比較的こってりの方ですね。

西村: おいしい食べ物も、お食事もしながら、ばっちりお仕事もね?

アンディ: そうですね。

西村: そしてあと、いろいろな海外の情報を今日はお話しいただけるということで楽しみにしております。そしてアンディさん。7月の1日の放送で、人形町にありますアイジェノミクス・ジャパンの会社の方に私お邪魔させていただいてリポートをさせていただきましたけれども、今日はお隣に、そのときにお会いしたハンスさんがいらっしゃいますが。

アンディ: はい。いつも技術の責任者のトシくんが一緒に来て収録してたんですけども、今日はラボのサイエンティスト、ハンスという、もう一人の外国人(笑) 基本的に日本人が多かったんですけど、うちの社員は。私とハンスは台湾出身の者で、彼にも来てもらって。今日はアジアの不妊治療の現状ですね。日本とどこが違うかっていう話を彼から少し話をしてもらおうと思って、今日来てもらってます。

西村: はい、ハンスさん、それではよろしくお願いいたします。

ハンス: よろしくお願いします。

西村: ハンスさん、日本にいらして何年目?

ハンス: 今年は9年目になります。

西村: 9年目。もう日本語、さらさらとお話されてらっしゃる。

ハンス: いえ、まだまだです。

西村: ハンスさん。皆さんに自己紹介をぜひお願いできますか?

ハンス: 私の名前はハンスです。名字は許すの許(キョ)と書きます。さっき言ったとおり、日本に来て9年目なんですけれども、今はアイジェノミクス・ジャパンの人形町のラボにラボサイエンティストとして担当させていただいています。そこで日本の検体ももちろん受け取ってるんですけど、海外の検体など、後は海外の先生たちのサポートもさせていただいております。

西村: ラボサイエンティストっていうご職業はなかなかなれるものじゃないでしょうね。

ハンス: そうですね。

西村: もう何年ぐらい研究されてらっしゃるんですか?

ハンス: 私はこの前も大学で三年間ぐらい研究をやっていましたけど、その後は会社に入りまして、今はもう一年半ぐらいこの職を担当させていただいてきました。

西村: はい。そしてアンディさん、今日はアジアの不妊治療ということでお話進めていきますが。まず、日本の不妊治療は正直、どうなんでしょうか?

アンディ: どうなんでしょうね。皆さん、例えば記事とかで見たことがあるかもしれませんが、日本の不妊治療の成功率は、他の国に比べて決して高いとは言えないんです。いろいろな倫理問題もあるからその結果ではあるとは思うんですけども。皆さんご存じないかもしれないですけど、選択肢として、例えばアジアに行って治療を受けるとか、そういうようなことも実際行ってる方がいらっしゃる、ということです。それをちょっと今日の番組で紹介しようと思いまして。

西村: ちなみに、手元にある資料を読ませていただくと、年間の体外受精数が世界最多で、成功率は下から三位。

アンディ: そうですね。体外受精の周期数で言えば、世界のトップとよく言われるんです。人口はおよそ2パーセント無いぐらいの人口なんですけど、世界の3割ぐらいの不妊治療は日本で行われているんです。ただ、成功率は下から三位ということで。なぜなのか、というのがいろいろあるんですけど。

西村: はい。そして、ハンスさん。結婚したカップルの六組に一組が不妊に悩んでいるという実情がある訳ですよね。

ハンス: そうですね。この状況は実は世界的には、日本は六組に一組なんですけども、世界の状況はだいたい八組に一組じゃないかな、と言われています。

西村: そういうパーセントもだいぶ違ってくるんですね。

ハンス: そうですね。

西村: アンディさん。アジアの不妊治療はどのように進んでいるんでしょうか。

アンディ: そうですね、もちろん規制的なものもあって、海外でできること、日本でできないこと。逆はそんなに無いかもしれないですけど、例えば代理出産とかですね。今は日本では禁止されているんですよね。元々産婦人科学会のガイドラインで禁止したんですけども、いま実際、法的に原則禁止という公表もされていて。長野のクリニックで行われているところがあるんですけども、規制はどうなるかというところで最近は実施していないと認識しています。海外は、例えば。ハンスから話してもらいましょうか。いま海外、法的に実施できる国は?

ハンス: 法的に実施できる国は、例えばインド、香港、タイとかベトナム。韓国、ロシアとオーストラリアなどの国はいま法的に実施できるんですけれども、ただ商業取引が禁止されている国が多数あります。

西村: この代理出産の定義なんですけども、どのようにすると代理出産、というお話になるんでしょうか?

アンディ: 例えば自分の子どもなんですけど、自分の女性の卵子と、旦那さんの精子。例えば不妊治療で受精卵ができて、胚ができた。で、移植できる状態なんですけれども、その女性の体の状態によって妊娠できない、という場合があるんですけれども、その場合は他の人に代わってもらってですね。

西村: 他の女性に。代わりの。

アンディ: 女性に移植して、その女性が妊娠して、産んだらまた返してもらうような流れなんですね。

西村: その代理出産、これだけ、例えば先ほどハンスさんおっしゃられてましたインド、タイ、ベトナム。相当な数でこう、国として良いですよというふうに認証されている国も多いんですね。

ハンス: そうですね。

西村: 逆に、日本を含めて、まだ代理出産をオッケーにしていない国、他にどちらの国があるんですか?

ハンス: そうですね、今はっきり禁止されている国。日本も含めて、アジアの国としては台湾、中国などは禁止されているんです。ちなみにアイジェノミクスの本社のスペインも今禁止されているんです。

西村: いろいろ世の中でこのことに関しては熱く語られる部分がまだまだ多いので、日本では今の段階では禁止ということになっている訳ですよね。

アンディ: そうですね。禁止ですから、日本では誰かに代わってもらうことは基本的に駄目ですね。ただ、どうしてもの場合は、今ちょっと調べたんですけども、ウクライナとかアメリカとかそこまで行って、日本の方ですね、妊婦になってもらう、と。産んでからまたそれを返してもらうようなことはよくあるんです。ただ、非常にお金がかかるんですね。代わってくれる方に支払う報酬というのもあって、それが治療費とかいろいろ含めて、だいたいでも1,500万とかいくんですよ、はい。

西村: 『妊活ラジオ~先端医療の気になるあれこれ~』。今日はアイジェノミクス・ジャパン法人代表の理学博士のアンディさんと、それからラボサイエンティストであり生物工学博士のハンスさんと一緒にお届けしております。さて、前半は代理母出産について、アジアの現状をお話しいただきました。後半は、アンディさん。

アンディ: 後半は、卵子についての話をしたいと思うんです。卵子凍結ですね。例えば女性はしばらく結婚しない、しばらくそのキャリアのことに頑張りたい、という方が特に今どきはいっぱいいらっしゃると思うんですよね。すぐに結婚して子どもを産むよりは今の仕事で頑張っていって、ある程度のポジションまでいきたいという方もいると思うんですよ。その場合は元気な卵をとりあえず凍結して、保存して、産みたいときに使う、という選択肢が増えてきたんですよ。

西村: はい。そして、ハンスさん。卵子凍結の技術自体はどのぐらい前から研究が進まって、実際に実施されるようになったんですか?

ハンス: そうですね、卵子凍結の技術はだいたい三十数年ぐらいの歴史があるんです。

西村: そんなに前から。

ハンス: そうですね。ちょうど今年は世界で、イギリスで初めて体外受精で出産された赤ちゃんの四十歳の誕生日になります。

西村: 体外受精は四十年以上だか前から、ですね。そして、卵子凍結に関しては。

ハンス: 三十数年前からという技術です。

西村: ちなみにこの技術なんですけど、凍結する。卵子を凍結すると、それを元に戻す、凍らせたところから戻す技術というのも、これは結構大変なものがあるんじゃないかな、と思っちゃうんですが。

ハンス: そうですね。この技術は、よく女性が今しばらく結婚しない、または子どもを作らないという状態であれば、そういう一つの選択肢として卵子を取り出して、凍結して保存をするという技術になります。

西村: そしてこれ、実施できる国と、そうではない国がやはりあると思うんですけれど、日本はどちらなんでしょうか?

アンディ: どちらでもない、ようですね(笑) 禁止されていない、推奨されてもいないような状況です。法的に実施できるという国はですね。

ハンス: 実施できるという国は、アジアとしては台湾と韓国、マレーシア、タイとオーストラリアなどの国は実施できるということになっています。特に東南アジアというか、今回私も、先週マレーシアから戻ってきましたが、そこで東南アジアの若者の女性たちはハリウッドの女優さんたちの影響がとても大きくて、こういう卵子凍結の話題は今すごく大人気になっているんです。

西村: やはりそういうハリウッドの女優さんたちも卵子凍結の技術をご自身に活用されている方がいらっしゃるからってことなんですよね、まさに。

ハンス: そうですね。

西村: 他のアジアの国、例えば中国とか、後はシンガポールとかの現状はどうなんでしょうか?

ハンス: 中国では、未婚者はそういう卵子凍結は禁止されていますが、シンガポールはもっと厳しく、完全禁止になっています。

西村: それぞれの国によってこう、現状が違ってきますね、アンディさん。

アンディ: そうですね。中国の未婚者禁止ということについて、実は先月ですかね、ある会社の社長とちょっとご飯を食べながらこの件について話したんですよ。最近ではメディカルツーリズムというのがありまして、中国のインバウンドという、中国からの観光客が観光だけじゃなく、他のいろいろな検査とか医療を受けてから帰るような、そういった専門の業者があるんです。特にその中国は卵子凍結が禁止されているので、ではその卵子凍結を日本でやるという選択肢を作ってあげよう、という話をしてたんですよ。そしたら、じゃあ会社を立ち上げてそれをやろうかって、その方がおっしゃったんですね。

ハンス: 卵子凍結なんですけれど最近、若年女性がん患者として、ある使い方がありまして。例えばがんの治療、放射線または化学療法を受ける際、その治療の方法によって卵子にダメージがある場合は、その女性たちは卵子凍結をして、その治療が終わったらまたその卵子を利用する、ということも可能です。

西村: そうですよね。その治療前に、先に卵子を凍結させておいて、後から戻してあげるという。前もお話、この番組でありましたけれど、がんの治療によって子どもを出産することを諦めなければいけないんじゃないか、っていうところから、この卵子凍結っていう技術があることによって、諦めないという方向性も見えてくるという。それはすごく嬉しい技術なのかな、とも感じます。

ハンス: はい、そうです。

西村: さて、お時間となりました。アイジェノミクス・ジャパン代表のアンディさん、ラボサイエンティストのハンスさんと一緒にお届けしてまいりました。お二人とも、来週よろしくお願いします。

(二人): よろしくお願いします。

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