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キャリアと不妊治療の両立、不妊治療の支援制度についても。

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FM西東京にて毎週あさ10:00~放送中の「妊活ラジオ~先端医療の気になるあれこれ」。毎週さまざまな先生方をゲストにお招きし、不妊治療の最先端医療技術についてわかりやすくお伝えしていきます。

番組内容

2021年5月2日放送分

 

アンディ:今日のゲストの方はWoman Lifestage Supportの代表、笛吹和代さんに来ていただきました。

笛吹:よろしくお願い致します。

西村:最初の笛吹さんとの出会いはクラブハウスなんですって?

アンディ:そうですね、実はクラブハウスで不妊治療の話をされてる時に私が手を挙げて、是非いい話をですね、スタジオで話していただきたいとお誘いしてすぐにOKしていただいて、今日お連れしました。まずですね、笛吹さんにお伺いしたいんですけども、ご自身の不妊治療のご経験を少し話していただけますか?

笛吹さん自身の不妊治療経験

笛吹:そうですね、私、ちょうど10年前に不妊治療をしてまして。なかなか子供が出来なくて、20代後半、29歳の時に結婚をしたんですけど、それこそそのうち子供って出来るだろうと思ってたらやっぱり出来なくて。

で、不妊治療をすることになったんですけど、そうするとやっぱり不妊治療と仕事の両立って本当に難しくて。10年前なのでそれこそ情報もない時代でしたし、私結構カミングアウトをさっさとしちゃったタイプなんです、会社の中で。

やっぱり調整しようと思うとカミングアウトしなきゃ仕方がないんですけど、あまりの周りの知識がない状況に、1個1個説明していかなきゃいけないし、それに1個1個理解を求めなきゃいけないっていうことにちょっと自分自身も疲れ果てて、もう体外受精のステップアップも視野に入れた時に転院を考えて。で、私滋賀でもすごく山のそばに住んでるぐらい田舎なんですね、JRまで車で1時間ぐらいかかるんです。

西村:え〜!

笛吹:なので大阪とか京都の、さらにステップアップしたクリニックを選ぼうと思うと、もう仕事を続けるのが厳しかったので、そこで一応退職をして不妊治療に専念したんですけど。

アンディ:何かクリニックを選ばれる時にご苦労されたりとか、どういう基準で選ばれたとか、そういうのってございますか?

笛吹:そうですね、一番最初はやはり会社から通えるところだったんですけど、でも一応近くに普通の婦人科はあるんですね。で、婦人科でも人工授精まではされてるクリニックさんだったんですけど、やはり最初から専門のクリニックには行きたかったんです。

ど素人ではなくて、臨床検査技師の資格も持ってますので最低限の知識は持ってたので、最低限のレベルのクリニックには行きたいっていうのがあったので、最初から一応体外受精まで可能なクリニックを選んだんですけど、ただクリニックを選んで、さらにその中でもいろんなクリニックがあるっていうことを知って。

なので本当に患者自身が知識がないと、そこで時間を無駄にしてしまう。体外受精が出来るって書いてるだけではダメなんだっていうのをすごく痛感しましたね、10年前。今ほど情報がなくて、HPも充実してない時代だったので、本当に知りたいことが調べられない。

リュウタロウ:情報を手に入れるのが、相当大変だったんじゃないかと・・・

笛吹:相当大変でしたね。それこそ本屋さんに行って、先生方が読むような専門書を読んで、こういう治療があるんだとか、こういうことをしていくんだというのを全て事前に調べて、それを見ながらクリニックを探しましたね。

アンディ:どのような情報が一番役に立ったと思いますか?実際に調べてみて。

笛吹:実際に調べてみて、やはり何だろう、体外受精ひとつとっても、刺激方法がまず違うんだとかいうのもありましたし、私自身ちょっと化学流産を繰り返してたので、すごく着床の分野に興味があって、10年前はまだまだ情報が少なかったんですけど、着床のことを発信してるクリニックの先生のHPやブログはすごく読み込みましたし、今は増えましたけど当時から海外の論文を訳してくださる先生っていうのはすごく貴重な存在でしたね。

やっぱり教科書って少し時期がずれるんですよね、最新情報ではないので。なので論文っていうのはとても強い味方でしたし、不妊治療ってまだまだそこから引っ張ってこなきゃいけない分野だというのはすごく痛感しました。

Woman Lifestage Supportでの活動について

リュウタロウ:そういう中で、不妊治療を受けたいっていう方々にいろいろ情報発信されるというところが次に思われたこと?

笛吹:そうですね、私は有難いことに会社を退職してから半年ちょっとで妊娠したんですけど、本当にその情報を探すことがすごく大変だったので、自分自身は専門書を読んだりとか、論文を読むっていうことが出来たんですけど、やっぱりそれが出来る人ってそんなには多くないと思うんですよね。

なので、やはりそういう人達向けにクリニックの選び方とか治療の進め方っていうのをサポートしていきたいなっていう思いがあったので。あとは病院に行かないと相談出来ない時代だったんです、まだ私達の頃って。でも、みんな病院に行く前に相談したいんですよね。

西村:まずはね。

笛吹:まずは知識をちゃんと持っておきたいっていうのがあるので、だったら病院に行く前に相談出来る仕組みが作れないかなっていうのが立ち上げる、起業するきっかけでしたね。

リュウタロウ:そうすると今はサポート中心に活動されてるんですか?

笛吹:そうですね、はい。今はもうそういう当事者さんからのご相談をLINEとかLINE電話、通話で受けたりしますし、あとZoomとかで受けたりとかもしています。

西村:笛吹さんのWoman Lifestage Support、ご相談をされる方ってどのように笛吹さんに辿り着いてお話し出来るんでしょうか?すごく興味があって・・・。

笛吹:ありがとうございます。私のHP、Woman Lifestage SupportのHPからも個人でご予約とっていただける仕組みにもなってますし、あとは私自身が業務受託を受けてますので、サプリメントの会社さんの窓口をしてたりとか、婦人科ラボさんというところの相談窓口も担当してますので、そういうところからご相談いただけるようなかたちになってます。

不妊治療中の夫婦が抱える問題とは

アンディ:その、相談をたくさん受けられてる中でですね、不妊治療を受ける夫婦、患者様夫婦の抱えてる共通の問題って一番大きいのは何ですか?

笛吹:そうですね、やはり治療の進め方がわからない、だからステップアップのタイミングを悩まれる方が非常に多いですね。

タイミング治療をやって、人口受精をやって、体外受精っていう流れなんですけど、じゃあどのタイミングで私はクリニックに行ったらいいんですか?っていうご相談とか、タイミング(治療)と人工授精は出来るクリニックにいるけど、そろそろ転院した方がいいですか?とか、体外受精の流れでステップアップした方がいいですか?とか。

やっぱり皆さんタイミングで悩まれてるんですよね。クリニックって、言ってしまえばその…タイミングをしてる間はずっと先生が次の周期ももう一回タイミングしようね、生理が来たらまた病院に来てねと言ってくれるので、同じ治療をしてる時は患者って自分自身で考えなくていいんです。

でも治療の切り替えのタイミングっていうのはもちろん先生が言ってくれるクリニックはいいんですけど、先生がなかなか言ってくれない、でもそろそろ私ステップアップした方がいいですよね?っていうようなご相談は多いですし、あとはやっぱりクリニック選びですよね。これだけクリニックが多いと、何を基準に選んだらいいんですか?っていうご相談っていうのはすごくたくさんいただきます。

リュウタロウ:そうするとまだ情報があったとしても、なかなかこう、自分に合った情報は皆さん選べてない・・・?

笛吹:そうですね、検査ひとつとっても不妊治療は自由診療なのでこの検査の意味を教えてください、私受けた方がいいですか?みたいなお悩みなんかも多いですし。もしアイジェノミクスさんだと患者さんからどういうクリニックがいいですか?ってご相談されたらどのようにお答えになられますか?

アンディ:そうですね、私達は遺伝子検査の会社なので、遺伝子検査の知識の立場から推奨させていただきます。

例えばですね、Endometrial(子宮内膜)の検査、ERA、EMMA、ALICEの検査を導入されてる施設はどちらにあるかとか、それからクリニックによって治療の方針も違ってくるので、どのクリニックが結果が出たらどういう風に治療をするか、という情報も持ってますので、その情報を患者さんにお知らせして選択の参考になっていただければと思ってます。

不妊治療と仕事の両立支援制度について

西村:今日はゲストにWoman Lifestage Supportの代表、笛吹和代さんにスタジオにお越しいただいております。笛吹さん、後半もよろしくお願い致します。

笛吹:よろしくお願い致します。

西村:さて、リュウタロウさん。

リュウタロウ:はい、そうですね、前半は患者様からいろいろこうLINEなどでご相談があるというお話があったかと思うんですけど、改めてWoman Lifestage Supportさんでやっていらっしゃる支援で、企業向けのサポートもあるという風にお伺いしてるんですが、その辺りをお話しいただいてもよろしいでしょうか?

笛吹:はい、そうですね、私自身が不妊治療と仕事の両立に悩んだという経験もあって、やっぱり不妊治療と仕事の両立っていうのは個人の努力だけではどうしようもない。ご相談にも多いんですけど、個人が出来ることって限られてるので、やはり企業とか行政、社会が変わらないと働きながら治療と仕事っていうのは難しいなっていうのはあります。

で、今年ちょうど厚生労働省から中小企業支援向けに補助金が出るようになったんですね。厚生労働省が定めた内容で支援をすれば補助金を出しますよ、っていうのが出たのですごく中小企業さんも導入しやすくなってるんですね。

なので今はそういう制度があるんだよ、っていうことを知ってもらうところのアナウンスから始めて、そこにご理解、ご賛同いただける企業さんに関しては支援づくりのサポートをさせていただこうっていうことで今も行政さんとお話をさせていただいて、まずは中小企業の方達を集めてこういう取り組みをしましょうよ、っていうところからアプローチをして。

やっぱり不妊治療と仕事の両立って大企業の特権だよね、って皆さん思っていらっしゃるので、そうじゃないんだよ、っていうところを伝えていきたいし。どんな企業に勤めてても、どんな雇用形態であっても、等しくそういう支援が受けられる社会にしていきたいなっていうのはずっと思ってたので。

リュウタロウ:そうするとじゃあ厚生労働省のその補助金もまだまだ周知されてなくて・・・。

笛吹:そうですね。

リュウタロウ:そうすると企業様が自ら調べてお問い合わせいただくというよりは、今啓蒙してらっしゃるという・・・?

笛吹:そうですね、今は本当に啓蒙段階なので、そこにどうやって行政さんからの発信でご協力いただけるかっていうのが今、第一歩ですね。そこが進めば社内で支援をサポートする人がいるんですね、支援員みたいなのが。なので、その支援員さんの育成なんかも一緒にお手伝いしていくっていうような流れで今いろいろとご提案をさせていただいてる最中ですね。

リュウタロウ:うまく回り始めてる企業さんとかも出て・・・。

笛吹:やっぱり大手企業さんですね、どうしても。

リュウタロウ:なるほど。今はじゃあ大手さんの方でうまくいって・・・。

笛吹:そうですね、やり始められてるところもあったりして。

リュウタロウ:そういうやり方を中小企業様にどんどん・・・。

笛吹:そうですね。中小企業様が使いやすいかたちにしないとやっぱり難しいなとは思ってるので。

西村:やっぱりこの不妊治療って、男女共に考えなければいけないことだけど、どうしても女性の私達が、どうせうちは中小だからな、大手のお友達はいいなあ、みたいな。

笛吹:そうです、そうです。

西村:でもこういう考え方自体を変えていくっていうことが大切なんでしょうか?

笛吹:そうですね、やっぱり大手だから出来る、中小だから出来ないっていう問題ではないので、中小の社長さんもお話させてもらうと従業員から相談があればちゃんと制度としてはつくっていくよ、って言われる社長さんもいらっしゃるので。

まずはうちは大手じゃないからって諦めるんじゃなくて、会社の上司に話しかけてみる。そうすると私も想定外に結構いい反応をいただくんですよ。そういう話はもう、薄々ニュースでも知ってるから、ちゃんと考えていかなきゃいけないと思ってるからっていう話を。

なので社内からの声を拾い上げるっていうのもすごく大切だし、逆に当事者の人達もそこで萎縮するんではなくて、ちょっと大変だけど自ら声を上げていただくっていうのはすごく大切かな、と思ってます。

リュウタロウ:そうすると当事者の方達もそういう環境が整いつつあるんだっていうことをちゃんと知っていただく必要があるっていうことですね。

笛吹:そうですね。

リュウタロウ:両方が揃わないと・・・

笛吹:そうですね。なのでこういう制度があるよ、っていう、それこそ厚生労働省がその支援金を出すっていう制度があるよ、っていうのを会社にひとこと伝えるだけでも変わるかな、とは思ってます。

不妊治療支援制度に対する、企業の反応

アンディ:例えばお話を持っていった時に、こういった支援制度、サポートをしますよっていう時にですね、中小企業さんはどんな反応が多かったんでしょうか?

笛吹:そうですね、うちには関係ないよ、っていう反応ももちろんありますね。そういう声が上がってきてないから、うちでは悩んでる人はいないよ、っていう反応も一定数返ってきますね、まだまだ。なので声が届いてないっていうのが。

西村:でも声を上げづらいっていうのもすごいありますよね。

笛吹:そうなんですよ。

西村:一緒にデスクを並べてる仲間に迷惑をかけるんじゃないかな、とか、そこで声を上げづらいっていう方結構多いのかなって・・・。

笛吹:なので是非企業さんには匿名で、まずは従業員アンケートをしていただきたい。

リュウタロウ:そういう方が社内にいらっしゃるかも知れないっていう想定でいないと企業の方もなかなか難しいですよね。

笛吹:やっぱりニーズを拾い上げるところからかな、とは思ってますね。

西村:逆にポジティブに一緒にやっていこうっていうお話も笛吹さんされるんですか?つまり不妊治療はしてない女性の方とか男性の方とかも、どういう風にサポートして仕事をしていくかとか。

笛吹:そうですね、やっぱり企業さんでお話していくってなるとどうしても当事者さんじゃなくて周りの人達にまずは理解していただいて、どういう風にサポートしていくというか、どういう仕組みがいるかっていうのを一緒に考えてもらうっていうのはすごく大事です。

周りの人も圧迫されるので、何が困るかっていうのを最初に言っていただく。そうしないと当事者のためだけの制度になると結局社内から不満が出て制度が機能しないので、やっぱりみんなで作り上げていくことがすごく大切だっていうのは、常々お話はさせていただいてますね。

西村:さて、来週もWoman Lifestage Support代表の笛吹和代さん、それからアイジェノミクスジャパンのアンディさん、リュウタロウさんと一緒にお届けしていきます。来週もよろしくお願い致します。

笛吹・アンディ・リュウタロウ:よろしくお願い致します。

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