妊活ブログ

アイジェノミクス・ジャパンの妊活情報配信ブログ

Vol 67:類似品にご注意を 簡単には真似できないERA検査の検査アルゴリズム

Tiempo de lectura: 2 minutos
西村さん、トシさん、アンディさん

病院の先生方をゲストにお招きし、不妊治療の最先端医療技術についてわかりやすくお伝えしていきます。今週のテーマは「類似品にご注意を 簡単には真似できないERA検査の検査アルゴリズム」

番組情報

放送分:2019年8月11日放送分
テーマ:「類似品にご注意を 簡単には真似できないERA検査の検査アルゴリズム」

番組を聴く

番組紹介

ここからのお時間は「妊活ラジオ~先端医療の気になるあれこれ」をお届けします。
最近「妊活」という言葉をよく耳にしませんか?
妊娠の「妊」、活動の「活」、ひとことで言えば文字通り「妊娠するための活動」という意味があります。
まさに妊活中のあなたに届けていく20分間です。

この番組では、ゲストをお迎えし、テーマに沿って不妊治療の最先端技術をご紹介していきます。
お話を進めていただくのは、スペイン発の不妊治療を専門とした遺伝子検査会社アイジェノミクス・ジャパンの代表であり、理学博士のアンディさん、ラボマネージャーであり、工学博士のトシさんです。よろしくお願い致します。

番組内容

(二人): よろしくお願いします。

アンディ: 今日のテーマは「ERA検査と他社の類似検査」についてです。

西村: さあ、引き続きまして、人形町にあるオフィスから今週もお届けさせていただきます。アンディさん、トシさん、よろしくお願いいたします。

(二人): よろしくお願いします。

西村: あの、手元にですね、すごいかわいらしい女の子のイラストが、ある。こちら、ERA検査の授業って書いてあって、エラちゃん、エマちゃん、アリスちゃん(笑) この3人が学校で授業を受けてるような。「今日はERA検査についての授業です!」「はーい!」とか書かれてて(笑) ちょっと漫画のような感じでイラストが並んでいるんですけど、アイジェノミクスといえばこのERA検査をはじめとしたこの名前が、そのままキャラクターになったんですね、アンディさん。

アンディ: そうですね。分かりやすく患者さんにも説明したいと思うので、漫画という形で一番分かりやすいのかなと思って、このアイデアが出たんです。

西村: このイラスト、このキャラクターを作っていただいたのはどなたなんですか?

アンディ: はい。漫画家の山猫スズメさんですね。実は一度、この番組に出たことある方ですね。

西村: エラちゃんがね、ピンクのボニーテールしてる女の子(笑) で、エマちゃんは、あ、三つ編みだ。グリーンの髪の色で三つ編みをしてて。で、アリスちゃんは青くてツインテールの女の子でございますね。これ、いろんなところでこの漫画が今後読めるようになるのかしら、トシさん?

トシ: そうですね。まず「ジネコ」の方で。

アンディ: という雑誌ですね。不妊治療のクリニックに置いてる雑誌があるんですけど、そちらでは毎回、今載せています。

西村: あと、ツイッターとかフェイスブックとか? アイジェノミクスさんの。

トシ: そのとおりです。ちょこちょこ登場してきてます。

西村: はい。このエラちゃん、エマちゃん、アリスちゃん。この3人のストーリーにもぜひ皆さんご注目ください。
 さて、今日なんですが。テーマが「ERA検査と他社の類似検査」について、ということで。はい、じゃあ進めてまいりましょう。アンディさん、まずこれ、どういうお話なんでしょうか?

ERA検査で特許を取得したのは10年以上も前

アンディ: そうですね、ERA検査は着床の窓を測定できる検査でして、本当におかげさまで日本でももう200施設採用していただいているんですけれども、海外でも非常に人気があって、アメリカではもうERAをやらないとちょっとクリニックとしては成り立たないようなぐらい標準化になっているんですね。
というのもあって。これ、海外の2社ほど、類似品、ERA検査じゃなくてER○○という名前の検査が出てるんですよ。それの違いについても患者さんに知っていただければと思いますので。

西村: さあここで、まずはERA検査。こちらのおさらいをまず、していきましょうか、トシさん。

トシ: そうですね。このERA検査はその着床の窓の時期を調べる検査です。私たちのこのERA検査では、実際に先生の方で事前に周期を作ってもらって、胚盤胞期胚を戻す日に卵を戻さず、子宮内膜の組織を採ってもらう、と。それで私たちが、先生がその胚盤胞期胚を戻そうと思った時期が着床の窓にあたるかどうか、というのを調べるのがこの検査です。実際、この検査では250個の遺伝子にフォーカスして、そのRNAを調べる方法を使っている検査です。こういったのがERA検査になります。

アンディ: そうですね。原理的にはもう230数遺伝子の発現のパターンを見て推測するような検査になります。推測するためには検査のアルゴリズム、検査法は何万検体も使って検証してきたので、アルゴリズムをトレーニングすればするほど精度が高くなるんですね。これはもうメリットであって、簡単に模倣できないところではあるかと思うんですね。

西村: 実際にこのERA検査、これが実証されるようになってからもう何年経ちましたか?

アンディ: 実際、特許自体はもう10年持っています。実際、ルーチン検査として始まったのは6年前ぐらいですかね。

250個の遺伝子を主成分解析でパターン化 アルゴリズムは簡単には真似できない

西村: 今、そういった形で長年この研究を経た上で行われているこのERA検査。これに似ているものが出ているというのは一体どういったものなんですか?

アンディ: はい。もちろんその発現解析ということで、遺伝子ですね。弊社は236遺伝子見ているんですが。
例えば、ちょっと少なめの遺伝子とか、それから、安い手法で検査できる方法は一応あるのはあるんですけれども、弊社ではいろんな臨床研究を行って、その有効性も検証してきて、たくさんの検体を使ってアルゴリズムをどんどん進化させてきたんです。
そういうのもあって、いきなりこの検査を作って、立ち上げて、これで精度が高い、というのは基本的に不可能なことなんですね。

西村: んー、そうですね。

トシ: よく研究の分野で、例えば細胞の分化を調べるときにRNAを調べるんです。それはもちろん、ターゲットとして遺伝子をいくつか決めて、そのRNAの発現量っていうのを見るんですけど、これを見るだけならまだしも、ERA検査は見るだけじゃなくてその250個という多い数を主成分解析、そういう分析した上でパターン化する、というのを行っているんですね。だから、ただ単に見てるだけではないんですよ。
その類似品の検査の場合、フォーカスして因子数を少なくする、と。少なくすれば、それはコストも下がります。ただ、その分デメリットはもちろん発生してきて、じゅうぶんな精度が得られなかったりとかそういったものも出てくると思うんですよね。そういった類似品というのが、ER○○とかですね。出てきてますね。

ERA検査をベースに検査精度を改善している?!

アンディ: やはり、精度が高くないというところで、実際聞いた話なんですけれども、例えば東南アジアの国で、うちの検査の結果がそのER○○の検査の結果の照合に使われているということです。彼らはERA検査の結果を見て、ちょっとずれている結果を合わせているようなんです。

トシ: そういうふうなことをやって、ER○○ってものを検査として作っていっている節があるので、そういった経験、その会社にとってのこの検査を作り上げるための経験というものがちょっと安易な方法でできているんじゃないかな、と思っていて、私たちはやっぱり。それで患者さんの卵が本当に無駄にならなければ良いですよ。

西村: そう、私もそこ気になりまして。やっぱりそれだけ時間をかけて、費用をかけて皆さん、お子さんをっていう思いがおありでしょうから。その時間がそもそも無駄になっては元も子もないですよね。

トシ: そこがやっぱり、一番私たちが心配する点です。

アンディ: 信頼性に関しても、弊社はたくさんの論文、臨床試験の結果を論文に書いて発表してきたんです。それから実際使っているクリニックさんも、クリニックの実際の臨床のデータを論文にしてたくさん発表しているんですけれども、今そのER○○という検査は論文一本も無い状態ですね。*2019年8月時点
ですから、そこはどれだけの精度があるか正直分からないところではあるんですけれども、ただ、検体数が無いとなかなかそう精度が高くないというのは、この発現解析の検査の特徴ではあるので。

トシ: これは本当にDNAの遺伝子検査と、RNAの遺伝子検査の大きな違いの点だと思うんです。このERA検査はRNAの検査ですので、そういった蓄積されたデータというのが本当に重要で。その重要さっていうのはなかなか伝わらないんですよ。

アンディ: そうですね。原理的に難しいところでもあるので、患者さんには伝わらないところがあるかもしれないですね。安いから、これを選べばなんとかなる、という考え方で。
ただ、本当に少しでもずれたら着床しなくなることもあるので。例えば日本の患者さんは比較的海外に比べて、年齢層が高いかと思うんです。ですから、そこまで卵が採れないというのが今の現状で。採れない卵、わずかな卵の中で無駄にはしてほしくないですね、正直。

西村: 『妊活ラジオ~先端医療の気になるあれこれ~』。今日もアイジェノミクスのアンディさん、それからトシさんと一緒に「ERA検査と他社の類似検査」についてお話を進めてまいります。さて、前半でどういったふうにその検査方法がそもそも違うのか、というお話がありましたけれども、はい。

ERA検査と類似品の精度の差

アンディ: 先ほどトシからも話があったように、実際に使っている遺伝子数が少なめで、当然そのコストの削減もできる、ということ。そして、検体数は累積してきたデータが少ない。そのER○○という検査、2社あるんですけど。
弊社のERA検査は、だいたい9割の人が1回の検査でもう着床の窓が分かるんです。なぜそれができるかというと、やはりたくさん累積してきたデータでアルゴリズムがかなりトレーニングされて進化してきてるんですね。ですから精度が高くて、1回の検査でだいたい窓が分かるんです。
あるER〇。一つだけの〇なんですけどね。

トシ: (笑)

アンディ: これ、日本にはおそらく入ってきてないとは思うんですが、聞いた話だと、3回も検査しないといけないんです。3回検査してやっと窓が分かるから、100パーセントかどうかも分からない。精度が分からないというのが現状ですね。

トシ: ちょっと紹介したいのは、私たちのこのERA検査では、結果のパターンとして6パターンまで細かく分けることができます。
実際に話をすると、一つ目は「ずれてませんよ」という結果。二つ目は「12時間早いですよ」という結果。もう一つは「12時間遅いですよ」。あとは「1日早いですよ」、「2日早いですよ」。で、「1日早いですよ(※もう過ぎてますよの間違いか※)」という6パターンあるんです。
他の類似検査でできないところは、12時間のずれと、2日以上ずれているような、こういうことは分からない訳ですよ。私たちはそんなの分かる、と。
特に私が言いたいのは、その12時間のずれっていうところが、よく先生も言われるんです、「12時間のずれぐらいでそんな変わらないよ」「もう試したよ」って言われたりするんです。でも、結果がそう出てきて、じゃあ先生がまあやってみようか、と。で、やってみたら、これが妊娠してしまう。先生も驚かれる。
私たちも研究や論文で出しているんですけども、こういった12時間のずれというものはEarly-Receptiveといって。あとはLate-Receptiveという結果なんですけども、この結果をもらっている患者さんはそういった化学妊娠をされている方が比較的多いと聞いています。化学妊娠までいくとあともうちょっとだ、という印象を与えるかもしれないんですけれども、実際には着床の窓がずれている、っていうのが私たちの検査ではこう分かる、という大きなところがあるので、ぜひアイジェノミクスのERA検査を選んでほしいと思っています。

ERA検査実施数は日本だけでも一万件以上 5割に「ずれ」

アンディ: ちょっとだけずれてるとか、日本ではもう数千回、一万近くの患者さんを受けてきたんです。その中のデータを見ると、非常に面白いことに、まったくずれてない人が5割未満です。100パーセントまったく調整する必要が無い患者さんも5割もいないんですね。
12時間ずれてる患者さんだったら2割ちょっとぐらいはいるんですよ。前にずれてるか、後ろにずれてるかそれぞれあるんですけれども、1日ずれてる、窓が遅れてる患者さんも2割以上はいるんですね。
細かく分かれているんです。いろんな患者さんがいて、前にずれるか、後ろにずれてるか、この検査では細かく分かっているので、正確に移植することが大事だと思うんです。

トシ: 卵を無駄にしないためにっていう、そこに尽きると思います。

西村: 今日、こう、類似検査についてのお話。今週はあったんですけれども、本当に情報がいろいろあるので、その辺りが難しいところでもあるんですかね?

アンディ: もし勉強されるのであれば、一カ所だけに限らずいろんなところ、ブログもそうですし、ウェブサイトもそうですし、一カ所に限らずいろんな情報を見て参考にされた方が良いかなと思いますね。

トシ: 一つはやっぱり、このラジオ番組を通じて正しい情報を発信していく。こういうのを一つの情報として見てほしいなと思います。

西村: そうですね、妊活に関する先生方のお話もこの番組ではしてますけれども、実際にERA検査を受けた方々のそういったエピソードも先生方からお話を伺う機会も多いですからね。ぜひ皆さん参考にされてみてはいかがでしょうか。
 さて、お時間となりました。今日はアイジェノミクス・ジャパンのアンディさんとトシさんと一緒にお届けしました。

関連記事

コメントする

コメント無し

コメント無し