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Vol 90:小山寿美江先生とERA検査・EMMA検査

Tiempo de lectura: 3 minutos

病院の先生方をゲストにお招きし、不妊治療の最先端医療技術についてわかりやすくお伝えしていきます。今週のテーマは「小山寿美江先生とERA検査・EMMA検査」

番組情報

放送分:2020年1月19日放送分
ゲスト:西船橋こやまウィメンズクリニック 院長 小山寿美江先生
テーマ:「小山寿美江先生とERA検査・EMMA検査」
番組を聴く:

番組内容

FM西東京にて毎週あさ10:00~放送中の「妊活ラジオ~先端医療の気になるあれこれ」。お話を進めていただくのは、スペイン発の不妊治療を専門とした遺伝子検査会社アイジェノミクス・ジャパンのサイエンティフィックアドバイザーであり、工学博士のトシさんです。トシさん、よろしくお願い致します。

トシ: よろしくお願いします。今日もスタジオに西船橋こやまウィメンズクリニックの院長、小山寿美江先生にお越しいただいています。今日のテーマは「ERA検査EMMA検査について」です。

西村: さて、先週に引き続きましてゲストはこの方です。西船橋こやまウィメンズクリニックの院長、小山寿美江先生です。小山先生、よろしくお願いいたします。

小山: よろしくお願いします。

西村:  先週もお伺いいたしましたが、なんとこの2020年1月7日にクリニックを開院されたということで、改めておめでとうございます。

小山: ありがとうございます。

西村: ぜひリスナーの皆さまにクリニックのご紹介をお願いします。

西船橋こやまウィメンズクリニックについて

小山: 当院は西船橋駅南口から徒歩2、3分のところにあるクリニックです。一般不妊治療から人工授精、体外受精などの高度生殖医療を専門としています。お仕事と通院の両立をサポートさせていただきたく休診日は設けず、土日祝日、平日は夜8時まで診療しています。

西村: 先週もお伺いしたんですけど、やっぱり患者の皆さまが、もちろんお仕事をされながらも通院されるっていう方にも20時、夜8時まで開いてるっていうのはすごくありがたいっていう。

トシ: ありがたい話です。

西村: 先生もやっぱりそこは、開院されるにあたってすごく思いがあってそのお時間までっていうことなんですよね?

小山: はい。私、本当は朝型なんで夜は苦手なんですけども。こればっかりはちょっと仕方がありません(笑)

西村: さて、今日は小山先生と一緒に、ERA検査EMMA検査について、トシさん。お話を進めてまいりましょう。

トシ: もう、小山先生には2年前出会った頃から、私たちのERA検査をご使用いただいておりまして。
このERA検査、改めて簡単に説明すると、着床の窓という言葉があります。胚盤胞期胚を移植された際に、その卵が着床する時期というのが着床の窓なんですけども、この時期がだいたい7割の方は同じ頃にあるんだけども、3割の方にとってはちょっとずれている、というのがある。その時期を各患者さんに合わせて特定してあげる、という検査です。
 この検査を、本当にアイジェノミクス・ジャパンができた年に導入していただいてご使用いただいておりました、小山先生。
実際、まずお聞きしたいのは、患者さんの認知度ってのはもうだいぶ上がってきたかな、と私たちも思ってるんですけど、どうでしょうか?

小山: いやあ、患者さんはほとんど知らないです。

トシ: ああ、まだ知らない。もっと発信しないといけない。

西村: 本当、そうですね。

小山: まあ、反復不成功の方に行うことが多い検査なので。反復不成功の方ってそんなに多くは無いはずなので、またそういうのが関係あるのかな、とは思います。

トシ: あと、ドクター同士での、このアイジェノミクスの検査というのは話に挙がったりしますか?

小山: 生殖医療をやっている女医でよく集まるんですけども、ERAEMMAの検査はいまの私たちの最大のトピックですね。

トシ: 嬉しいですね。

小山: 自分たちのところで得られた結果をみんなで持ち合ってお話ししあうという。小さい学会バージョンみたいな形でよく話し合っています。

トシ: そういうのがある、と。私たち実は、これはまだ予定なんですけども、来月の2月、3月あたりにユーザーの会をしたいなと思っていて。東京都内でですね。これは何かと言うと、そういったERAEMMAALICEの検査を使用してもらっている先生たちに向けての会です。
やっぱり、さっき先生がおっしゃったように、どういった結果が出てるか話したいんですよね。それは私たちも言われたんですよ。前も先生からそういった会があった方が、やって欲しい、あったら教えて欲しいとかいう声があって。ちょっといま話聞けて良かったです。やろう、うん。

小山: どうしても自分たちの症例だと数が限られていますので。他の5、6人で話すと症例がワッて増える訳なので、すごく、いつも有意義に話しています。

トシ: なるほど、ありがとうございます。そのERA検査の成功例をちょっとお聞きしたいなと思うんですけれども。

ERA検査での成功体験

小山: 私がよく覚えているのは他院で10回以上胚移植をされていた方。六本木レディースにいる頃の話なんですけど、六本木レディースに転院されて、そこで初めてERA検査をしてみたらやっぱり着床の窓が1日ずれていたんですね。
改めて着床の窓に適したところで移植をしたら妊娠をされたというのがあって。それが私の初めての成功例だったんですけど、やっぱりずれていたんだ、というのが印象ですね。

トシ: 年齢とかもあるんですか。

小山: それが、年齢がやっぱり40歳前半の方で。だから、その間に2、3年ぐらい他院でやってるんですよ。そうなんですよ、だから初めからこの検査をしておけば。

トシ: そのときに、もうね。

小山: はい、解決できたのかなって思ったので。やっぱり40歳前後で妊娠可能期間が限られている方に対しては、初めに検査を取り入れても良いのかなと思いました。

トシ: 今回、10回以上されている方で、やっぱり1回、1回期待を持って移植を受ける訳じゃないですか。苦しいですよね。2回、3回までが。
僕ね、なんか苦労なこと、大変なことって、3回は僕の中ではこう、一応ボーダーというかあって。4回、5回になるとちょっと頑張らないと、踏ん張らないと、って思うんですよね。

小山: そうですね。

トシ: それが10回ってなると、ちょっとね。もっと早くあったらというのと、私たちとしてもそういったERA検査がどこのクリニックさんでも受けられるような環境に早くしないといけないな、と思いますね。

小山: やっぱり料金が少し高い、というのもあるので(笑) 初期検査に入れちゃうと、そういうことをしなくても妊娠できる方っていらっしゃるんで。

トシ: おっしゃるとおりで。

小山: やっぱり年齢が高い方はやっといた方が良いのかな、とは思います。

トシ: そうですよね。採れる卵も限られるというのもありますし。

小山: やっぱり3、4回反復不成功した後だと、もう半年ぐらい経っちゃってますよね。その期間がちょっともったいない、というのがありますね。

トシ: 妊活する期間の短縮するためっていうのもあるわけですが、実感としてそれがなかなか伝わりにくいかもしれない、やっぱり最初は私は妊娠するだろうと思っている訳だし。でも、無事ERA検査で妊娠されたというのは、私たちとても嬉しい限りです。

西村: さて前半はERA検査についてお話を伺いましたが、後半はEMMA検査

子宮内が無菌の方は全体の約2割

トシ: はいそうです、EMMA検査。これは、子宮内の細菌叢を網羅的に調べる検査です。この検査は2018年の6月からスタートした検査になります。ようやくいろいろ症例も増えてきて、私たちもこういったケースがあるのかとかいろいろ見えてまいりました。その中で一つ大きく分かってきたのは、子宮内の細菌叢というのは数年前までは無菌だと言われていた時期がありました。
次世代シーケンサというのが登場してきて、微量な菌でも増幅して見ることができる。この方法ができてきてから各研究所、私たちの会社の研究室でもそういったのが見れて、論文として起こして、検査として登場した訳ですが、やっぱり菌はいる方が多いんです。
じゃあ、いない方っていうのはどれぐらいなの? って見てみると2割ぐらい。本当に無菌で、ほとんどいませんよって方は2割ぐらいです。この無菌ですよっていうのも結構、言葉で言ってしまうと、じゃあ菌はゼロなのか? ってなるんですけど、実際はゼロではありません。ボーダーラインを設けて、この数値以下であれば、これはもういないと私たちは判断する、そういう意味です。そういった方たちが2割ぐらいいらっしゃいます。
 プラス、じゃあ、ちょっとだけ菌がいますよって方が2割ぐらい。これだけで4割ぐらいなんです。そしたら残り5割はやっぱり菌は結構いて。それに対して私たちが言っているのは、ラクトバチルス菌が9割以上あった方がより良いですよ、という話をしています。
 1年経って出てきて分かったのが、いろんな問い合わせが私たちの方にもちろん来るので。そうすると、無菌は駄目なのか? ということです。これは私たちは予想だにしなかったんですけど、無菌は悪いとは思ってないです。
そもそもの話をすると、ラクトバチルス菌がいた方が良いっていうのは、なぜいた方が良いのかというと、酸性環境にしてくれるから。酸性環境にしてくれるのは何が良い? ってなると、悪い菌が入ってきたときに、悪い菌は中性やアルカリ性で生着するので、それが無いような環境、もし入ってきても守ってくれるのが良いと思っているので、無菌は決して悪い訳じゃない。無防備かもしれないけど、悪い意味では無いですよと。
ついこないだ、これもまた最近増えてきた質問で、私たちのEMMA検査はラクトバチルスだけが分かるんですよね? ってきたんですね。そうではなくて、網羅的にお調べします。その中でラクトバチルスの割合を重視して数値としてレポートに出しているだけであって、全体を見ています。全体を見た上で、私たちは網羅的に調べてかついろんな細菌のヒエラルキーを見ているので、この菌がいたらラクトバチルス菌が負けてしまうとか、この菌なら大丈夫とか、そういったのを見た上で抗生剤の提案とかしているんです。
先生、ちょっとそのあたり、私たちのEMMA検査に対して思いとかですね(笑) すいません、ちょっとしゃべり過ぎました。

小山: 確かに無菌の方っていらっしゃったんですよ。なので、そのときこれが良いのかな? って確かに迷いました。

トシ: そうですよね、実際そうで。無菌で、これってどうなんですか? っていうような問い合わせを、私たち患者さんからもらいます。それで私たちも気付きました。あっ、そういうふうに反応するんだ、と思いました。
 私たちは推奨としてはラクトバチルスの膣剤を入れた方がベターなんじゃないですかね、っていう話をさせてもらってます。

小山: はい。そうしました(笑)

トシ: なかなかこのラクトバチルスの膣剤というのが購入が日本では難しくて、もうサプリメントでしか販売されてなくて。唯一、医師免許を持った先生方が海外の輸入業者を通して海外のものを輸入するしか手は無くて。もっと簡単に手に入ればなあと思うんですけど。まあヨーロッパならたくさんあって。

小山: それで私、実は乳酸菌の膣剤をアメリカから取り寄せることにしたんですよ。

西村: へえー。

トシ: おおーっ。

小山: 六本木ヒルズでやってるときにすごく不便だったので。患者さんに「買ってくださいね」って言うのもちょっと乱暴な話なので。今回はちょっと知り合いがいたので、アメリカから買いました。なので、こちらで出すことができると思います。

トシ: ありがとうございます。やっぱり私たちも先生の方から処置して欲しい、という思いはあります。でも、そうしていただいてありがとうございます。

ラクトフェリンはラクトバチルス菌のご飯

小山: ただ、なんかラクトフェリンっていうのも有効だっていうふうに。

トシ: 言われてますよね。実はそれもちょっと私、今日話したかったんですけど。ラクトフェリンは、ラクトバチルス菌のご飯と思ってもらったら良いと思います。なので、無菌だった方にラクトフェリンを渡してもラクトバチルス菌は増えない。いないので。なので両方、一緒に使ってもらうのが良いと思います。

西村: 先生。このEMMA検査の方ですけれども、患者さんやドクターの皆さまへの認知度って、いまこのEMMA検査に関すると、どのぐらいの割合で皆さんご存じなんでしょうか?

小山: アイジェノミクスさんのところだと、ERA検査EMMA検査ALICE検査ができるっていうのがよくお話聞いてると思うので、ERA検査を取り入れているところはだいたい知っていますね。

トシ: そうですね、おっしゃるとおり。一度の検体で全部一緒にできるので。

小山: 患者さんはやっぱり、ドクターからの情報が無いと分かり得ない検査ですよね。

トシ: このあたりは私たちももっと患者さんが読まれる雑誌をとおして、私たちよくいま、シオン社の『i-wish ママになりたい』とか、あと『ジネコ』さんの方によく記事を載せさせてもらっていますので、そちらの方でもっと力強く発信していきたいと思います。
 ラクトバチルスの膣剤についての使用方法、使用期間、先生ご存じですか? 私たちが推奨する。

小山: はい。明確なガイドラインはまだできてないので、だいたいこういう感じで使っているなっていうのを学会で聞いたり、みんなで話し合って、他の医師と話し合って決めているんですけど、だいたい生理が終わってから移植日まで使うことが最近では多いようです。

トシ: 私たちもそのように推奨させてもらってます。よく売られているものですね、10粒だったり7粒だったり数がバラバラなので、もし足りないなってときは移植日からさかのぼって、その入ってる分を使ってもらったらと思っています。
よく、無菌だったら1周期だけで足りますか? っていう話もありますけども、そのときは2周期使ってもらったり、多かったらまあ3周期とかもあるかもしれませんが、そのように使ってもらったらな、と私たちはお願いしています。

西村: さあ、最後になるんですが小山先生、ぜひリスナーの皆さんにメッセージをお願いいたします。

小山: はい。不妊症治療は早めの対策が必要ということは間違いありません。特に高齢の方についてはすごく時間との勝負と言っても過言ではないと思います。当院では、丁寧で誠実な診療を行うことを目指していますので、妊娠や不妊症でお悩みの方はお気軽に相談に来ていただければと思います。

西村: 先週も少しお話がありましたけども、無料でちょっとご相談みたいな、そういうタイミングもあるんですって?

小山: はい。培養士とナースによる無料カウンセリングを毎日行っていますので、ぜひ電話で予約をしてご来院ください。

西村: 2週にわたってご出演いただきました、西船橋こやまウィメンズクリニック院長、小山寿美江先生でした。小山先生、ありがとうございました。

小山: ありがとうございました。

西村: さて、お時間となりました。今日はアイジェノミクス・ジャパンのトシさんと、西船橋こやまウィメンズクリニックの院長、小山寿美江先生と一緒にお届けしました。

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