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AMH検査について。卵子老化と妊娠率の関係についても

FM西東京にて毎週あさ10:00~放送中の「妊活ラジオ~先端医療の気になるあれこれ」。毎週さまざまな先生方をゲストにお招きし、不妊治療の最先端医療技術についてわかりやすくお伝えしていきます。

番組内容

2021年6月26日放送分

 

西村:今日も、品川にございます、浅田レディースクリニックにお邪魔しております。理事長の、浅田義正先生にお話を伺います。先生、リスナーの皆様に改めて、クリニックのご紹介お願いします。

浅田:はい。浅田レディースクリニックは不妊治療専門のクリニックとして、2004年に名古屋市の北の春日井市の勝川というところで始まりました。2010年には名古屋駅前クリニック、2018年、こちらの品川クリニックを開院して、3つのクリニックで不妊治療専門で生殖医療をやってます。

クラブハウスでの情報発信も

西村:先生も、今話題の、クラブハウスという音声配信アプリをやられることがおありなんですって?

浅田:そうですね、誘われて2、3回お話しました。

リュウタロウ:私も一度、先生がお話してるお部屋に入ったことがあって、皆さんこう、普段聞きづらいんじゃないかなって思うことをまずは先生にご質問されててすごいなあ、と思ってお聞きしてました。

浅田:Zoomとかだとやっぱり映るので、身なりを整えたりがあるんですけど、クラブハウスはホテルで寝っ転がりながら話をするというのでも大丈夫なんで、気軽ですね。

リュウタロウ:リラックスして。声だけですもんね。

西村:お話されてる皆様もお聞きになる方も、そういう意味ではZoomだとちょっとね、身なりをしっかり、みたいなとこがありますけれど、先生はクラブハウスを使われてみて、感じられたことってありますか?

浅田:割と私が普通に話してることが、ズバズバ言う先生と紹介されたり(笑)。

私はそんなにきついこと言ってるつもりはないですし、普通に話してても結構そういう風に受け取られますね。正直にいろんなことを話するんで。

リュウタロウ:そうですね。普段の先生の学会だとか、同業者の先生方とお話するトーンだと、やっぱり患者の皆様からすると、ちょっとこう次元っていうかレベル感が違うのかなっていう感じがしますけどね、はい。まあ、でもそういうお声が聞ける、本当に楽しいお部屋だと思います。

浅田:話ししてるぶんには非常に楽しいですね。気軽に話せて。

リュウタロウ:はい。でもあれ、手を上げるっていうのは緊張してなかなか出来ないですね。

西村:ねえ、クラブハウスはiPhone版しかなかったんですけども、アンドロイド版も出ましたので、そういったものを使って先生のお声を聞けるタイミングは、もしかしてまた今後あるかも知れませんね。

AMH(アンチミューラリアンホルモン)検査について

リュウタロウ:先生、今日はAMH検査について。浅田先生がかなり力を入れていらっしゃるところだと思いますし、最近よく聞く検査で普及して来たのかなっていう風に思うんですけれども、改めてAMHについて教えていただけますでしょうか?

浅田:はい。AMH、ちょっと耳慣れない言葉というか、アンチミューラリアンホルモンというのの略がAMHになります。

アンチなんで、抗ミューラリアンということで、本来の命名としてはミュラー管を抑えるホルモン、という意味合いなんですね。

ヒトの胎児の頃に、男性器、女性器、大本のところは一緒なんですけど、男性の場合は男性ホルモンとAMHの作用で男性器が誘導されると。その時にミュラー管というのは卵管、子宮、膣の一部になる管なんで、元々が。ですからそれを抑えて男性器になる、ということで男性のためのホルモンとして最初見つかった訳ですが、実はこのホルモンが卵巣の中に残ってる卵子の目安になるっていうことがだんだん分かって来て、私は2008年から不妊患者さん全員に測ってる訳ですね。もう10年以上ですから。で、それを測ることによって体外受精の時に、卵巣刺激した時の卵がどれだけ採れるかの予想がつきますし、早く卵がなくなる人は急いで不妊治療しなきゃいけないですし、そういう目安になるので私は非常に有効な検査ということで、ずっとAMHを主張して来ました。

リュウタロウ:なるほど。2008年からってかなり早いですよね。

浅田:まあその間にちょっと測定法が変わったりとかいろいろあったんですが、AMH普及協会という協会をつくって、AMHのセミナーは年に2、3回ずつずーっとやってきました。

やっと、ちょっとみんなに認められて来たかな、というとこですね。

マイ:かなり初歩的な質問になるかと思うんですけれども、AMHは高いほうがいいのか低い方がいいのか、っていうのは・・・?

浅田:女性においては高いに越したことはないですね。

それはたくさん卵が残ってる、で、元々卵子の老化というのは皆さんご存知で、女性の卵というのは生まれる前に一度だけつくられて二度とつくられない。

それから、その卵子の数というのはどんどん減ってく訳ですね。生まれる前、つくられた時には500万か700万あったのが、生まれた時に200万位になって、初めて生理が来た時に30万位になってると。

リュウタロウ:なるほど。

浅田:35歳位になってくると2、3万しか卵って残ってないんです。その位、ずーっと減ってくるんですけど、その目安になるということでAMH値を測って、それがたくさん残ってる、高いということになれば卵はたくさん残ってるということで、高齢になってからも不妊治療をやる、出来る余地が残ってる。残ってることで悪くはないんですが、若い頃に高い人は多嚢胞性卵巣症候群といって、なかなか排卵しづらい、そういう疾患の目安にもなります。

マイ:そういう指標になっていくんですね。

AMHと年齢との関係は?

マイ:不妊治療において、一般的には今お話いただいたように、年齢がとても大事な要素になるかと思うんですけれども、AMHと年齢の関係についてお聞かせいただいてもよろしいでしょうか?

浅田:若い人、例えば20代とか10代とか、そういう人は一般的にはもちろんAMH値高いです。たくさん卵が残っている。で、40代になったら低いですけど、不妊治療の主体っていうか中心である30代に限って言うと、年齢とAMHの値というのは全く相関しないんです。

バラバラなんで、そこは個人差しかないんです。

卵子の老化の程度というのは年齢そのものですね。でも、AMHというのは年齢と全く関係ないんで。それを何歳相当みたいに平均はあるんですけど、みんなバラバラで平均をしても意味がないんで、「卵巣年齢」というような言い方はやめて欲しいなと、私は言ってるんですが。

リュウタロウ:じゃあその平均のカーブを見てしまうと、ミスリードしてしまう可能性があると。

浅田:そうですね。

妊娠率には影響する?

リュウタロウ:次は、妊娠率とAMHに関係があるかどうかっていうところをお聞きしたいんですが、いかがでしょうか?

浅田:妊娠率は、やっぱり卵子の老化で年齢が一番大きな要因になりますね。

だから、私は説明会の時に言うんですが、20歳で1個しか受精卵がない人と、40歳で20個受精卵が出来た人とどっちが妊娠しやすいかといったら、完全に20歳の1個です。

マイ:そうなんですね。

浅田:だから20年古くなった卵子と、40年古くなった卵子でめちゃくちゃ大きな差がある訳ですね。

同じ40歳で1個しか受精卵がない人と20個ある人だったら、20個の人がやや優位です。同じように卵子の老化の時間を経たとしても、その卵子の傷み具合にバラつきがあるんで、多ければ少しでもいい卵子に巡り会う機会が増えるという意味でやや有利と、そういう感じですね。

リュウタロウ:有利なのはやや、だけなんですね。

浅田:やや、です。

だから妊娠出来るかどうかの一番大きなところはやっぱり卵子の老化です。ただ、卵がないともう妊娠出来ないんで、いつまで不妊治療が出来るかの目安みたいな感じで捉えていただいた方がいいと思います。

リュウタロウ:そうすると40代になって高ければまだやれることはあるという、そういう捉え方で・・・。

浅田:体外受精なんかやってると、たくさん卵が採れれば、採れた受精卵の数によって妊娠率は上がっていくんで非常に有利ですね。

マイ:AMHと妊娠率については、そこまで関係が深いわけではないと・・・?

浅田:深くはないですね。

相関とっても、わずかですね。年齢ははっきり相関してくるんですけど。

不妊治療のステップアップの目安にも

マイ:AMHの検査をされた時は、その値を基にして、次はどのような治療方針をとっていこうということを考えるんですか?

浅田:うちでは、初診の時にまずAMHの値をとりますけど、その時の最初のAMHの値と年齢で不妊治療のステップアップのスピードを決めていきます。

と言うのは、早く卵子がなくなるんで、のんびりしていられない人は早く進めなきゃいけない。AMHが少なく低ければ、ステップアップをどんどん進めていくという感じになりますし、体外受精に於いては採れる卵の数とAMHの値っていうのは比例しますので、効率よく結果を出すためにどんな卵巣刺激をしていくか、ということもAMHで決めてます。

マイ:すごく重要な検査になるんですね。

浅田:重要な検査ですね。

リュウタロウ:初診の時には、他にどんな検査をするのでしょうか?。

浅田:いろいろホルモンの検査はあります。

脳下垂体のホルモンとか、卵巣のホルモンとか、いろいろありますが、AMHはあんまり月経周期に作用されないので。

だから治療方針を決める目安は年齢とAMHです。

マイ:やはり一番最初に検査していただきたい項目の一つなのですね。

浅田:そうですね。もっと言うならば、不妊治療に関係なく、20代後半とか30代で、未婚、既婚に関わらず、その後いつまでに何人子供が欲しいとか、そういうことを自分の人生設計として考えた時には、AMHは測って欲しいと思いますね。

妊活や今後の人生設計にも生かせる

リュウタロウ:なるほど。AMHと聞くと、一般生殖医療の時に測る検査だって認識があるんですけれども、一般婦人科とかではあんまりやられていらっしゃらないですよね。

浅田:そうですね。ただ、いまは癌と妊孕性ということで、癌治療のサバイバーが卵子をとっておきたいとか、卵巣とっておきたいとかそういうことが出来るようになって来ましたので、癌治療の影響なんかをみる目安にも使えると思います。

リュウタロウ:ちょっと脱線していくかも知れないんですけども、AMHで最初の治療方針を決められるというところなんですが、この数値を見て何回でタイミングが終わって人工授精やって、体外受精にいくかって、そういうなんかルールといいますか、スタンダードって先生のクリニックでも決まってらっしゃいますか?

浅田:うちの大体のステップアップとしては、タイミング療法っていうのは個人それぞれ皆さんやってらっしゃるので、人工授精何回やるかと、それで何回ダメだったら体外受精に進んでいくかという、それは大体決まっています。35歳までだったら5回人工授精をやって結果が出なければ体外受精に進んでます。

それが38歳位になると大体3回位、40過ぎになると1、2回人工授精やって体外受精に進んでいくと、そういう目安はあります。

リュウタロウ:そうすると、特に40超えた方だとAMH測って、逆に値が低いようだったらもう最初から体外受精っていうパターンも出て来ると。

浅田:ありますね、それはね。

受精卵を早く残しておくというのが大事になるので。どんどん卵を残しておくということで進めていきます。

マイ:なるべく早いうちに採卵を行うということですね。

浅田:そうですね、採卵して凍結しておけば卵子の老化が止まるので。その時点で時間が止まるんで、卵子を保存しておくとか受精卵を保存しておいて、後からそれを使おうと思っても、自分がちょっと歳をとってても若い頃の卵子がそのまま使えるということでメリットが大きいですね。

リュウタロウ:若い方、転院されていらっしゃる患者様もまずはやはり改めてAMHを測りますか?

浅田:測りますね。AMHの測定法って10何年で4回位実は変わってるんですね。

マイ:そんなに・・・。

浅田:全部機械も変わって。最初は検査センターも受けてくれなかったので、今でもそうですけど全部院内で測っています。とりあえず自分のとこの機械で測った値を目安にしてます。

リュウタロウ:そうするとじゃあ、いろいろスタンダードが違う中で、やはりご自身のクリニックの中でのスタンダードで測っていくことが治療方針に繋がるということですか?

浅田:AMHは波があるんです。だからデータがあがったとしても、うちのデータを出して前のデータも見ながら判断してますね。

マイ:何度か測られるということですか?

浅田:いや、そんなに頻繁に測って、急に変な値が出て来るっていうことはあんまりないんですけど、特に低い値が出た人は、ちょっと念のために割と1か月後とか3か月後にもう一回測ることはあります。

基本、体外受精の前とか、1年に1回とか、そんなもんですけど。

マイ:そうなんですね。

西村:さて、お時間となりました。今日は、浅田レディースクリニック理事長、浅田義正先生にお話を伺い、アイジェノミクス・ジャパン、事業開発部長、リュウタロウさんとセールススペシャリスト兼臨床検査技師のマイさんと一緒にお届けしてまいりました。

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